中学卒業まで 医療費無料化ぜひ
    人口の5人に1人以上署名
                                                                   2011520
 和歌山県の新日本婦人の会那賀支部は5月20日、岩出市の中学校卒業までの医療費無料化を求める署名1万3,211人分を同市議会の上野耕志議長に手渡しました。

 岩出市 新婦人那賀支部
 岩出市は、年少人口(15歳未満)の割合が18.7%と県平均13.8%を大きく上回る県内一子どもの人口割合が高い自治体です。県内30自治体のうち中学校卒業までの医療費無料化は9自治体(うち1自治体は高校卒業まで)が実施。岩出市は、県が2分の1補助する就学前まででしたが、市民の粘り強い運動で昨年4月から入院のみ小学校卒業までに拡大しました。岩出市を活動範囲に含む新婦人那賀支部では運動の成果をさらに広げようと論議しました。

 会員みんなが参加
 市民の無料化拡大への願いは切実で、人口約5万3,000人の同市で5人に1人以上が署名したことにも表れています。
 署名提出で新婦人那賀支部長は「私たちの取り組んだ署名でこれほど集まったのは初めてです。ぜひ実現してください」と訴えました。
 同支部署名推進委員会事務局長は「1万の目標をかかげたときはできるだろうかという声もありました。実際に取り組むと『新婦人に入って23年になるけど外での署名は初めて。署名デビューよ』という人や、『ビラをまくだけなら』と言っていた人が、いざ署名が始まると大きな声で訴えるなど会員全員が参加しました。この署名は那賀支部にとっても大きな財産になりました」と話しました。

 幅広い市民運動に
 署名集めには、新婦人の会員だけでなく多くの市民が参加しました。新婦人会員が参加する子育てサークルでは、会員の訴えにこたえ3,800人分を超える署名を集めました。「署名が集まりました」と連絡のあった幼稚園に行くと719人分、参観日の小学校前で訴えると520人分、別の小学校前では421人分など運動が広がりました。
 保育所前では「友だちにも渡すので10枚ほしい」「ぜひ実現したいので2枚」と署名用紙を持って帰る保護者が現れました。署名協力をよびかけた市内の病院や医院、歯科医院もほとんどが快諾し、薬袋にビラを入れ「署名に協力して」と声をかける医院や「用紙が足りない」と追加した医院もあります。
 教職員組合や年金者組合など労働組合、民主団体、日本共産党も積極的に協力しています。
 署名した母親は「子どもが3人います。1人は風邪をひいたけど入学前なので(無料化で)助かります。でも1人は虫歯を治療するよう学校からいわれ、もう1人はけがをして、2人で月1万円は必要です。生活するだけでたいへんなのに」と話しました。
 「隣の紀の川市は小学校卒業まで通院も無料なのに、岩出市は冷たい」と怒る母親もいます。署名推進委員会事務局長は「市はお金がないといいますが、21年度決算は1億8000万円黒字です。財政調整基金は11億円余あり、基金総額は32億円にのぼります」と財源も示し、無料化拡大を訴えました。
 署名の提出には日本共産党の市来利恵、無所属の尾和弘一・両市議が同席しました。


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