災害の現場から
和歌山の台風被害
党ボランティアに参加、
和歌山市在住
中井文美さんの手記
協力する姿 印象に
2011年9月11日
死者・行方不明者が100人を超す大惨事となった台風12号被害。日本共産党は5日、災害対策本部を設置、国会・地方議員がただちに現地に向かい、調査をもとに国会で追及し、災害対策に全力をあげています。党ボランティアとして和歌山県新宮市入りし、救援活動に携わった中井文美さん(34歳)=和歌山市在住=の手記を紹介します。
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私と学生のN君は9月8日午前7時、和歌山市を出発し、途中、田辺市の事務所(党南地区委員会)に立ち寄り、新宮市には午前11時半に到着しました。
お昼を食べながら、杉康弘規新宮市議から説明を受けました。和歌山市から持ち込んだペットボトルの水を、給水所に行くのが困難な1人暮らしのお年寄りの世帯に配布することに。3本ずつしか配れませんでしたが、大変喜ばれました。
ごみを運び出す
浸水のひどかった相筋地区へ入ると、通りには浸水で駄目になった畳や家財道具、ごみ袋がつじつじに高く積まれていました。
地区の人や親類の人たちが地域一帯で片付けをしていました。
私たちは、浸水で駄目になってしまったものをごみ袋に詰めた家のごみを運び出す作業に加わりました。
私たちがお手伝いした家は、1人暮らしのやや高齢の女性の自宅でした。家の中は泥だらけで、片付けというものの、家の物はほとんどすべて捨てなければならない状況でした。泥からの異臭がひどく、家中が臭いでいっぱいになっています。
ごみ袋に入っているものは泥だらけで、水を含んでいて、大変重かったですが、これをごみ袋に詰め込む作業は本当に大変だったろうなと思いました。着物もたくさん捨てました。なんだか悲しくなりました。
私たちより先に作業をしていた近所の女子中学生2人、男子1人がてきぱき動き、重い家具はN君と中学生の男子で運び出しました。「おばちゃん、これどうすんの」と女子が聞いたりして、スムーズに進み、なんとか夕方までに運び出すことができました。
「重いから無理しゃんと(しないで)。ほんま、すまんなあ」と何度も気遣ってもらい、恐縮しました。
次は、積まれたごみの問題になりました。崩れ落ちる危険があり、通路をふさいで道が通りにくくなったりしています。収集が間に合わないのです。
杉原市議が軽トラを持ってきて、不燃ごみを自分たちで持ち込むことになり、積み込み作業を行いました。
午後5時がすぎ、持ち込みが終了したので、作業も終えました。
明日も頑張ると
党市委員会事務所への帰り道、N君が「この後も床をはがして泥出ししないと、住めないですよね」と言いました。先が長く、大変やと改めて被害の深刻さを痛感しました。
被災したみなさんは、生活の心配より、「とにかく片付けて、とにかく捨てないと」といった勢いでした。
N君は「被災した人たちは弱者で、支援を待っているイメージだったけど、違っていました。みんなで協力し、みんなで片付けしている姿が印象に残りました。明日も頑張ります」と張り切りました。
9日朝、杉原市議が断水で困っている集落を市に知らせ、水を配るよう要請。給水車がきて、近所に知らせたり、給水した水を運んだり、市と協力して給水活動をしました。
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