手記 
 激戦たたかって

  和歌山選挙区
    原やすひさ

    苦悩に寄りそって

201381
 「私は自民党員ですが、原発の再稼動にはどうも納得いきません。原さんに入れようかと迷っているんです」と車を止めて演説するそばまで来て、まだ40歳代だろう彼はいう。
 「いつもは自民党を応援しています。いろんな意味で共産党とは考え方が根本的に違うんですが、今回は入れようかと思っているんですよ」と、単車で通りがかった30歳代の青年は言いました。そんな場をいくども経験しながら、民主連合政権の誕生はこんなことがもっと大規模に展開されるんだろうと思いを馳(は)せもしました。
 多くの有権者がこんな自民党の政治でいいのかと、この列島の隅ずみで迷い始めていました。とにかく共産党候補がする街頭演説への有権者の向き合い方がこれまでとは違っていました。涙を流しながら聞いてくれる人、募金を手にして近寄ってくれる人、かつてあまり経験したことのない反応が県下のほうぼうで起きていました。
 まだ若い新聞記者のひとりは、「原さん、民主党や維新に失望した人たちをどう取り込もうとしているんですか。それがカギだと思うんですが…」と質問をぶつけてきた。「限られた期間にどれだけ多くの有権者に私たちの声を届けられるのか、それが最大の問題だ」と答えたが、1970年代前半の躍進の情勢を知っている者のそれは実感だった。
 政治は大きな激動を迎えざるを得ない情勢です。紀伊半島のいたるところで、それぞれの地方を支えてきた人々の苦悩が大きくなっています。農、林、漁業や商店街、零細な地場産業、観光業…自民党の政治にすべてを委ねて懸命にふるさとの大地に生きてきた人々が、どうすれば明るい展望をもって生きられるのかと苦悩しています。その苦悩のなかに分け入り、人々に共感し、共同のたたかいを広げられればと痛切に感じました。

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商店街で激励をうける原候補=和歌山市