戦争体験語り継ぐ 前橋本市長らが証言
   
                                               戦争体験を語る木下氏=5月5日、橋本市              2014
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 「おじいちゃんおばあちゃんが語る戦争体験話の会」が5月5日、和歌山県橋本市で開かれました。
 開会で同会代表の丹生邦子さんは、安倍政権による戦争する国づくりに「自衛隊員が人を殺すことができるようになっていく」と不安を表明し、来賓の小林俊治・橋本市教育長は「戦争は人権無視の最たるもの」と強調。日本共産党の阪本久代、高本勝次・両市議が来賓あいさつしました。
 前橋本市長の木下善之さん(78歳)は、「山田国民小学校3年生のとき、山田地区にアメリカの戦闘機の爆撃があり焼夷(しょうい)弾で家や山が燃えた。山田の一体に戦場の炎があがった。戦争を身近に感じた」とふり返りました。
 戦争被害者訴訟をたたかう安野輝子さん(76歳)=大阪府堺市=は、「鹿児島で6歳のとき、1945年7月16日の無差別爆撃で足をちぎられました。7月31日の2度目の爆撃で街は焦土になり煙の中を逃げまどいました。疎開先で2歳の弟は栄養失調で亡くなりました」と戦争の実態を告発し、「戦時災害援護法の制定は再び国に戦争をさせない反戦運動です」と訴えました。
 和歌山県傷痍(しょうい)軍人会副会長の阪口繁昭さん(85歳)は、「氷点下30度のなか着の身着のまま、寒さと飢えで戦友がつぎつぎ死んでいき(遺体は)凍結した大地に山積みにされたままだった」とシベリア抑留の悲惨さを語りました。

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