そこのけ 陸自パレード 自然公園キャンプ場で観閲式
     住民ら抗議 町内デモ  美浜町
  
   キャンプ場で観閲式をする自衛隊=美浜町                                                    2014531
 和歌山県美浜町の陸上自衛隊和歌山駐屯地が5月31日、創立52周年の軍事パレードを実施。「美浜町軍事パレード・水際地雷訓練反対連絡会」は同日、反対集会を開き、軍事パレード許すなと町内をデモ行進しました。
 和歌山駐屯地は、同町にある県立自然公園の煙樹ヶ浜で水際地雷敷設訓練を繰り返しています。全国で唯一、軍事訓練が恒常的に実施されている県立自然公園です。この日の煙樹ヶ浜では、市民憩いの場であるキャンプ場に観閲台をつくり、その前を通る軍事車両に自衛隊幹部が敬礼を返していました。海には水際地雷を敷設する水陸両用車が浮かび、空を軍用ヘリコプターが飛び交いました。
 反対連絡会の谷口幸男代表は集会で、水際地雷敷設訓練や軍事パレードの状況を報告し、「軍事行動にはきっぱり反対する意思表示をしよう」とよびかけました。和歌山県平和委員会の里崎正事務局長は、「基地のあるこの町で憲法9条を守れの署名が有権者過半数を超えました」とエールを送り、「美浜の自然を守る会」の谷岡元武事務局長は、軍事訓練のエスカレートを許すなと訴えました。

  

特攻は命令だった 和歌山日高平和委員会 元隊員が講演
 和歌山県の日高平和委員会は5月31日、御坊市で講演会「元特攻隊員が今、語る特攻の真実」を開きました。
 元特攻隊員の花道柳太郎さん(89歳)は、航法士として飛行戦隊に配属されましたが、戦隊そのものが特攻隊に指定され勝手に特攻隊員にされてしまいました。「特攻は志願ということになっていたが、実際は命令だった。私も命令され出て行った。行ったら帰ってきてはいかんというのが特攻の鉄則だった」と特攻の実態を告発しました。
 花道さんが乗り込んだのは重爆撃機を特攻機にしたもので、重すぎる爆弾を積み込むため機関砲などの武装を外したものでした。燃料は片道だけが原則でしたが、花道さんが乗り込んだ機には特攻に反対だった整備の幹部が「満タン入れておけ」と満タンにしたため、沖縄に向かったものの敵を発見できなかった花道さんらは「ここで死んでは犬死にになる。出直す」という機長の判断で帰還し、命拾いしました。
 花道さんは、「特攻に行き、生きて帰ったものは国賊だった。だれも言わないけど自分でそう思った。しかし生きのびたおかげで孫の顔もひ孫の顔も見ることができた。死んだらあかん」と平和の大切さを訴えました。

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