ご存知!水族館の人気もの「まんぼう」

世界中の温・熱帯域に広く分布。体は強く側扁。
背びれとしりびれは体の後端近くに相対し、長く張りだす。
尾びれはなく、体の後端に舵びれがある。
舵びれは約12軟状あり、その8〜9条は小骨片をそなえる。
体長3mを越える大形魚。

海面上に背びれを現し遊泳する。クラゲを食べる。
抱卵数が多く、体長1.3mのもので約3億粒。

肉は白色、イカに似て柔らかい。
漁村では食用になる。

地方名:ウオノタユウ、ウキ、ウキギ、キナンボ、クイザメ、シキリ
     シチャー、バラバア、マンブ、ユキナメ

たいひらめだけがじゃない!

一般的にはあまりお目にかかれないけど美味しい、姿からは想像できない味・・・
と、いう魚を特集しました。  題して・・・

   「食用珍魚」(しょくようちんぎょ)   あいご

まんぼう「マンボウ属」まんぼう科 学名:Mola mola (英)Ocean sunfish

   こんな顔で…
背骨の位置がずいぶんと上(写真では手前)にあります。

       

しっぽ(舵びれ)の断面図。軟骨で「ナタデココ」の塊のよう。  左より、外皮、皮下軟骨、筋肉(身)です。


マンボウがあまり市場に出まわらないのはその大きさと重たさ、また鮮度が落ち易いことが
     考えられます。白身は刺身や湯びきで食べられますし、肝や腸の煮付けは地方によっては
     有名な郷土料理となっているようです。それにしても重いし、持ちにくいし…難儀でしたわ。

     「紀州魚歳時記」(福井正二郎著、ゆのき書房)には
     …昔、マンボウの姿を妊婦が見たら、マンボウみたいな醜い子供が産まれ、また
     マンボウもその姿を見られるのが辛くて、沖で漁師に「私を浜辺まで連れていかずに
     この場で食べる部分だけを切り取って、あとの亡がらは海に捨ててください。」と
     泣いて頼んだそうだ。
     その言い伝えからか、今でも身を四角に切り取られたマンボウの亡骸が波間に漂って
     いることがあるらしい…