身近な方にタバコをやめてほしいと思っている方へ

 やめてほしいと真剣に考えこのページを見ていただきありがとうございます。喫煙されるご家族やお友達のことは本当に心配ですよね。でも禁煙の話をすればするほど機嫌を損ねてしまうということはよくあります。 それはタバコの害ばかりを伝えてしまっていませんか。
禁煙の利点を言い続けると考えが変わります。

 那賀医師会学校医部会の高校3年生アンケートでも子どもたちが真剣に禁煙の応援をすればご家族の禁煙が2倍成功しやすくなるというデータが出ています。何年かかかるかもしれませんが、すぐにやめてくれるかもしれません。禁煙にはきっかけが重要なのです。
 根気よくその時がくるのを応援しながら楽しみに待ちましょう。焦って応援しても成功しません。まずは1年計画で、ダメなら3年くらいの計画をたてて何度も何度も声かけをしてあげてください。(きっかけをつくるには下の@〜Gを参考にしてください)
 
 喫煙者はやめたいけれどもなかなかやめられない、それがニコチン依存症という病気なのです。でも病気だからこそお薬で治すことができるのです。ほとんどの方がやめたいけれどもやめたくない。やめたい気持ちが1%でもあれば禁煙外来を受診するなど何度かトライすれば必ずやめられます。禁煙を助けてくれるお薬があることを何度でも伝えてあげてください。一度お薬を使って失敗した方や失敗した方のお話を聞いた方もおられると思いますが失敗の数だけ成功が近づいていると伝えてあげてください。



 まずは「○○さんの健康が心配だから禁煙してほしい、お薬があるから治療してほしい」とやさしく真剣にお願いしてみてください。この「やさしくお願いする」のが大切です。「やめてよ、ホント迷惑なんだから〜」なんていうとしかられるかもしれません。「がんになるよ」などと喫煙の害を言っても喫煙者は知っているので聞きたくないから聞いてくれません。何度でもあきらめずに「禁煙してほしい」、「禁煙外来を受診してほしい」「禁煙外来を5回受診したら8割以上成功するのよ」、「禁煙すれば10年以上健康な寿命が延びる」など、禁煙の方法と禁煙してよいことを何度も何度も伝え応援してください。

 まず一度お願いしてみてダメなとき、その方の気持ちのステージを考えてみましょう。やめたいけどやめたくない方がほとんどですが、「やめたい気持ちは何%でやめたくない気持ちは何%?」って聞いてみてください。「やめたい気持ちは0%、やめたくない気持ちは100%、一生やめる気はない」という人の応援はかなり根気が要ります。「やめたい気持ちは50%でやめたくない気持ちは50%」という方はきっかけさえあれば禁煙できます。1%でもやめたい気持ちがあれば少しずつ応援すればやめたい気持ちが高まっていきます。やめたい気持ち90%までくれば禁煙実行直前です。(やめたくない気持ちはニコチン依存症という”病気”なので薬で治せることを強調してください。)

 さあ実行するとなれば、成功してほしいですよね。禁煙開始後、3日から7日くらいは離脱症状が強く出ますので十分な準備が必要です。

一番大切なことは「捨てる、買わない、もらわない」 最後の一本のタバコを捨てられなければやめられません。それくらいニコチン依存はしつこいのです。

 実行日を決めて前日は最後のタバコをおいしく(?)吸った後、残ったタバコを全部捨てるよう応援してあげてください。翌日からはタバコはありません。必ずイライラしますのでそれに備えてしっかりニコチンパッチなどを事前に買って準備しておくことが大切です。その時は薬局の薬剤師さんの説明を必ず聞いてください。


 一番楽な方法は禁煙外来を受診する方法です。成功率も最も高く8割以上です。

 まずお近くの禁煙外来実施医療機関を調べて受診されるよう応援してあげてください。

全国の保険が使える禁煙外来実施医療機関一覧(禁煙学会HPより) 次のQRコードから携帯でもご覧いただけます。
全国の保険が使える禁煙外来実施医療機関一覧(禁煙学会HPより)

受診前に電話で予約が必要かどうか聞いてみましょう。

もし禁煙を始めてくれたときは必ず「すごい○○さん」「やめてくれてうれしい」「本当にありがとう」と何度も応援と感謝の言葉を伝えてあげてください。「ありがとう」と言われるとがんばって続けてくれることと思います。何度も何度もです。

禁煙後2−3年まではまだまだ不安定です。3年くらいは安心せずに「禁煙してくれてありがとう」と言い続けてあげていただければ安定期まで吸わずに過ごせることと思います。

 喫煙者の8割は禁煙したいと思っていると言われますが、近々禁煙を開始しようと思っている方は多くありません。

禁煙する意欲が十分にある方は、薬局でニコチンパッチを購入したり、自身で禁煙挑戦できることと思います。 自力禁煙の方法はコチラ

 具体的な方法として以下にまとめます。

@まず禁煙してほしいと何度も何度もお願いする。3年くらいの計画をたてて、月1回でもいいので、あきらめず、やさしくお願いするといつか動いてくれます。(この3年が5年以上かかることもよくありますがあきらめないでください。)

 特に喫煙の害や病気の話をするよりも(喫煙者は聞きたくない)何度も禁煙の薬や方法の話をする(禁煙の薬は本当によく効く、楽に禁煙できるなどと方法の話をする)

A記念日(やめてほしい人の誕生日、結婚記念日、世界禁煙デイ531日、毎月22日(22の形が白鳥スワンに似ていることから22日スワンスワン)の度に禁煙の話をする 来月1日からやめてみて!応援するから!と区切りのよいときからの禁煙を提案する

B有名人の病気(特にがんや脳卒中など)のニュースから「タバコ吸っていたのかな?」などと話題にすると喫煙者はドキっとします。

C家族の進学、妊娠、出産、孫ができる、家族の病気など人生の転機は大きなチャンス

D禁煙してという話しを聞いてくれないときは、しばらくは禁煙の話をせず、視線で喫煙をチェックする、いやな顔をすると喫煙者は考える

E喫煙者には受動喫煙の影響は理解してもらって、20m以上離れて家の外で吸い、3040分以上してから家に入るようお願いする。
(30分外で過ごすのは実際無理だと思うが、そのくらいの害があることを伝え、少なくとも外で吸ってもらう。雨の日でも同じ。喫煙場所がなくなると禁煙を真剣に考えるようになります。)

F禁煙に関する情報を収集し、機会ある毎に話す。
(和歌山工業高校奥田先生のお話が 週刊タバコの正体として 禁煙科学会HPに紹介されています)


 G学校で喫煙防止の講話を聞いた時はその時のお話をして真剣に頼んでみてください。

 
実際応援してみて皆さんのいいアイデアがあれば禁煙教育ボランティアの会までお教え下さい。

 読んでいただいてありがとうございました。

皆さんのまわりの大切な方が禁煙に成功され、皆さんもご家族も健康な人生を過ごされることを心からお祈りしています。

和歌山禁煙教育ボランティアの会in NAGA事務局
happydream@naxnet.or.jp