祇園ばやしが聞こえる「やはり、私は 会津にもこの事を伝えた方が良いと…」と山南。「ふん!会津なんて!!近藤さん、やっぱり
おいら達で、乗り込もーじゃねぇか!」「まるで、祭りの喧嘩だ。ふふふ」「うるせー、てめーは一々と」
「やはり、俺は 会津の公用方に伝えておく事にする。」「ちぇ、勝手にしやがれ」と拗ねるように歳三は言った。
会津藩邸・公用方野村は「分かった!此方からも助勢する」すると、目つきのキツイ男が入って来た。「新選組?笑わせるな…
只の浪士の集まりだろうが、失礼した 私の名前は佐々木只三郎だ。【よろしく・近藤局長】」とニヤリと手を差し出した。
「新選組・局長 近藤勇です。以後、宜しくお願いいたしまする」と緊張した面だしで、佐々木の手を握った。

旅籠・池田屋の一室、お雪がいそいそと忙しそうに動いている。「お雪さーん!私も何時も、此処には恩義があります
手伝いましょか?」と山崎。「へぇ〜。それは助かります」と笑顔で答えるお雪。
「何や、今日は お客さんがようさんくるみたいぞすな〜ほんま、助かりますぇ」
【桂小五郎】新選組が、狙っている一人だ「すいません、もう皆、集まっていますか?」「へぇ〜まだ、誰も来てまへん」
「少し、来るのが早かったかな…」と池田屋を後にする桂だった。
宮部が入ってくる。次々と勤皇を心出す浪士が入ってくる。

京の町屋の・屯所「近藤さんよ、会津は来ねーじゃねぇか!」苛立つ歳三。「そうですね…遅いですね。どうかしたのでしょうか!?」
「山南くん、君には 屯所に運ばれてくる仲間の手当てをしてくれないだろうか!」「分かりました。私は此処に残りましょう」
五つが過ぎた、会津藩の援軍はまだこない。「近藤さん!あんた【局長】だ。あんたがきめてくれ!」「分かった、出動する!」
浅葱色に身を包んだ、男達が走っている。「近藤さん、おいら【たん虎】に行ってくる…」そして大声で「死ぬなよーかっちゃん」と叫んだ。

再び池田屋「お武家さま達、大事な腰のモノを預かって行きます」「わかった」っと差し出す。池田屋には、近藤・総司・永倉・平助
原田・斎藤達、後十名ばかりの手勢だ。「皆、俺に力を貸してくれ」と頼む近藤に「嫌だなー近藤さんらしくないですよ…」と照れる総司。
池田屋の戸を開ける「御用改めであるぞ!」と近藤が叫ぶ。「御用改めぞす!逃げておくれや・・・」と言う前に口を塞がれる主人。
「なんだと…」と言ってでて来た浪士。「新選組だー!宮部さん」「何?新選組だと」と宮部。
「くそー、お前達なんて、壬生狼のくせに」と二階から飛び出した、浪士が 近藤に斬られた。「下が危ない、私は上に行く」と二階に
駆け上がる近藤。総司も同じく二階に駆け上がる。「おのれー」と飛び掛って来た浪士を素晴らしい剣裁きで斬る総司。
「御用の筋だ!手向かう奴は斬る!」と浪士達を斬る近藤。時間が過ぎて行く、二階から逃げる浪士もいた。
一方、【たん虎】についた歳三は「御用の筋で来た!改めさせて頂く!」と言って部屋を探すが、浪士の姿が見えない。
「くそー!「やっぱり【池田屋】じゃねーか!池田屋にいくぜぇ!」「おー!!」と叫ぶ、新選組隊士。
「局長!平助が額を斬られました!!」と言う永倉に「歳…早く来てくれ」と願う近藤だった。
無理をした為であろう「ごほ・ごほ・ごほ」と咳き込む総司。「総司!大丈夫か?」もう此処までだなっと思った瞬間。
「かっちゃん!待たせたなー、おいらが来たからには安心してくれぇ」と歳三。歳三に飛び掛る浪士。見事に一瞬で斬られた。
「俺の名前は、宮部鼎蔵。貴様らの剣で斬られるのは 私自身が許せられない!」と言って自ら腹を斬ったのである」
九つ、生きている浪士は捕らえられ勝敗は決まった。押し入れに隠れていた お雪があまりにも無残な姿に震えた。
「土方はん、こんな事 土方はんはしませんよね…」声が途切れ途切れである。「お雪!」「寄らんといてー!!」と号泣する
お雪を見つめるだけしか出来ない歳三だった。
会津藩の援軍が来た「申し訳ござらん。許せ近藤。」「おめーら、今更 何をしに来やがった!けぇーれ!」と叫ぶ歳三に
「すみませんが、怪我人がでました。医者を呼んで頂きたい」と近藤が言うと、黙って頷く、会津藩・公用方 野村だった。

  進む。