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「これは、会津公 松平容保公からの褒章金である。これから、君達【池田屋】で戦った、諸君に分配する!」
近藤は、屯所・西本願寺、前の八木・前川宅は 隊士が多くなったので移ったのである。
「この、刀は おいらと局長で分けりゃ良いんだな!」歳三は言った。
「こいつは、すげーじゃねぇか!名刀【虎徹】だぇ」「虎徹なら、俺は持っているぞ…歳」
「あんた、騙されたのじゃねぇのか!?人が言い人だぜぇ。まったく」歳三は、呆れ顔で言った。
「おいら この【兼定】をもらうぜぇ」と言うと、腰に挿してみた。「こいつは、良い!」
分配金が、隊士に配られる。皆の顔が嬉しそうだった。
「これで、島原にいけるぞー」っと皆の考えは同じだった。
「私は、島原には行きませんよ!女郎を抱くのは 私は大嫌いだ!!」
「ったく、おめーは いくつになっても ガキだぜぇ」っと歳三は馴染みの東雲太夫の所に向かう準備をしていた。
此処は、京の島原・遊郭
「諸君!池田屋では、良く戦ってくれた!今日は、好きな様に遊ぶとよかろう」
近藤の声が響いた。
近藤は、勿論 馴染みの深雪太夫の元へと 急いだ。
その頃、歳三は 馴染みの東雲太夫から
「まって いましたんぞすえ〜。ホンマにいけずやわ」っと言われた。
仕方がなく、太夫と 所入りをすませると「なんや〜、今日の土方はんは何時もと違いましたえ」
「何 言ってやがる」「そろそろ、うちも 土方はんと所帯を持ちたいぞすえ」「馬鹿いえ!」っとふと、一人の女の顔が
浮かんだ。お雪だ!「まさかな…おいら、人に惚れるがらじゃねぇ」と思う歳三だった。
「ほんま、うち!羨ましいぞす」「なんぜぇ!」「明里はんの事ぞす。ぞこぞの何方はんと違って、山南はんが羨ましいぞす!」
「ほー、山南さんがねぇ!おいらと大違いだぜぇ」と歳三はふくれ顔の東雲太夫を見て笑った。
山南が、歩いていると 一人の浪人(小波さん)と出合った。「やー!山南くんではないか!!」「そう言う、貴方は!思い出しました
江戸の北辰一刀流で、私と同じ【千葉道場】だった、小波さんではないですか!!懐かしい」「本当に君に会うのは久々だよ」
と、小波は笑った。「立ち話もなんですから、茶屋で。」「それも そうだな!」と二人は笑いながら、茶屋に入った。
「今、何をなされているのですか?」「食扶持に困ってな、難儀しておる」「そうだ、貴方の腕前でしたら【新選組】に!」
「新選組だろ…やっとうの方は、あまり進まないが…」「それでは、勘定方もありますし。小波さんならば、探索方が良い!」
「探索方か…刀を振り回す事がないようだな」と言い二人は、屯所に戻った。
「小波慎太郎さんねぇ…やっとうの方は出切るのだろうねぇ」と歳三は言った。
「昔、山南くんと 江戸で北辰一刀流を習っていました」「おもしれぇ、おいらと勝負をしねぇか」静まり返る屯所。
「土方くん、小波くんは 刀で戦うのは…」と山南が言いかけた時「おもしろい!天然理心流とお手合わせねがえれば」と言い
竹刀を持つ「小波くん!」っと山南が声をかける前に、歳三の喉に竹刀が近づいていた。
「おもしれぇー、小波さんよ。おめーえさんの望みで、探索方にしたぜぇ」と歳三。山崎を呼べとの事で
山崎がやって来た「これは、助かります!小波さんのような腕が立つ、お人がいらしたら」っと言う事で
小波は、探索方を任されたのである。
進む。