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コード(和音)の知識は、ギターをやっている人はもちろん、ピアノやエレクトーン、DTM等にも必要であろうかと思います。  しかし、専門書を見ても、短3度(マイナーサード)や長3度(メジャーサード)の「乾電池」かドリフの「いかりや」かを連想させるとんちんかんな専門用語が多く、なかなか理解出来ません。 そこで、すぐにコード作りが出来るよう、表にしてみました。
調表
調(調号の数) 10 11 12 13
C調(無し)
D調(#2個)
E調(#4個)
F調(♭1個)
G調(#1個)
A調(#3個)
B調(#5個)
調(#7個)
調(♭5個)
調(♭3個)
調(#6個)
調(♭6個)
調(♭4個)
調(♭2個)
音符を英語で表すと
ド=C、レ=D、ミ=E、ファ=F、ソ=G、ラ=A、シ=B、となり、
シャープは#、フラットは♭を付けます。
=ドのシャープ、G=ソのフラットと言う具合です。
上表の、調号の数とあるのは、楽譜でト音記号のすぐ右に付いている
#や♭の数で、例えば長音階の場合#4個では、ホ長調を、
♭5個では、変ニ長調を表します。
調号には、#、♭、どちらも7個まで使うことが出来、#は、ファ、ド、ソ、レ、ラ、ミ、シの順に、♭は、シ、ミ、ラ、レ、ソ、ド、ファの順に付きます。   便利な方法として、#の場合、シャープの「シ」と憶え、シから順にシ、ド、レ、ミ、ファと昇順に5つの音階を数えると5つ目はファになり、1個目の#は「ファ」に付けられます。   2個目の#は、「ファ」から昇順にファ、ソ、ラ、シ、ドと5つ数えると「ド」になります。 3つ目も同様に、「ド」から数えると「ソ」になります。   以下同様に行います。    ♭の場合は、フラットの「ファ」と憶え、ファから順に、ファ、ミ、レ、ド、シと降順に5つの音階を数えると5つ目は「シ」になり、1個目の♭は「シ」に付けられます。 2個目の♭は、「シ」から同様に数え、以下同じように行います。    ちなみに音階を日本語で表すとド(C)=ハ、レ(D)=ニ、ミ(E)=ホ、ファ(F)=ヘ、ソ(G)=ト、ラ(A)=イ、シ(B)=ロ、となり、#は嬰、♭は変と表します。 キーは「B」で、と言うのは、変ロ長調を意味します。   C#mは、嬰ハ短調です。  マイナーは短調、メジャーは長調です。
調号の付ける位置  (ト音記号)

*成り立ち*  重要な物は赤で、憶えておいても損のしない物は緑で表記。
Xm 3b
+5 5#
Xm+5 3b 5#
−5 5b
Xm−5 3b 5b
Xsus4
X7 7b
Xm7 3b 7b
X7+5 5# 7b
Xm7+5 3b 5# 7b
X7−5 5b 7b
Xm7−5 3b 5b 7b
X6
Xm6 3b
X6−5 5b
Xdim 3b 5b
X7sus4 7b
Xmaj7
Xmmaj7 3b
Xmaj7+5 5#
Xmmaj7+5 3b 5#
Xmaj7−5 5b
Xmmaj7−5 3b 5b
X9 7b
Xm9 3b 7b
X9+5 5# 7b
Xm9+5 3b 5# 7b
X9−5 5b 7b
Xm9−5 3b 5b 7b
X7−9 7b 9b
Xm7−9 3b 7b 9b
X7−9(#5) 5# 7b 9b
Xm7−9(#5) 3b 5# 7b 9b
X7−9(b5) 5b 7b 9b
Xm7−9(b5) 3b 5b 7b 9b
X7+9 7b 9#
X7+9(#5) 5# 7b 9#
X7+9(b5) 5b 7b 9#
X69
Xm69 3b
X69(b5) 5b
Xm69(b5) 3b 5b
X6−9 9b
Xm6−9 3b 9b
X6−9(b5) 5b 9b
Xm6−9(b5) 3b 5b 9b
X6+9 9#
X6+9(b5) 5b 9#
Xmaj9
Xmmaj9 3b
Xmaj9+5 5#
Xmmaj9+5 3b 5#
Xmaj9−5 5b
Xmmaj9−5 3b 5b
Xmaj7−9 9b
Xmmaj7−9 3b 9b
Xmaj7−9(#5) 5# 9b
Xmmaj7−9(#5) 3b 5# 9b
Xmaj7−9(b5) 5b 9b
Xmmaj7−9(b5) 3b 5b 9b
Xmaj7+9 9#
Xmaj7+9(#5) 5# 9#
Xmaj7+9(b5) 5b 9#
X9sus4 7b
X11 7b 11
Xm11 3b 7b 11
X11(#5) 5# 7b 11
Xm11(#5) 3b 5# 7b 11
X11(b5) 5b 7b 11
Xm11(b5) 3b 5b 7b 11
X11−9 7b 9b 11
Xm11−9 3b 7b 9b 11
X11−9(#5) 5# 7b 9b 11
Xm11−9(#5) 3b 5# 7b 9b 11
X11 7b 11#
Xm11 3b 7b 11#
X11#(#5) 5# 7b 11#
Xm11#(#5) 3b 5# 7b 11#
Xmaj11 11
Xmmaj11 3b 11
X11sus4 7b 11
X13 7b 11 13
Xm13 3b 7b 11 13
X13(#11) 7b 11# 13
Xm13(#11) 3b 7b 11# 13
X13(#5) 5# 7b 11 13
Xm13(#5) 3b 5# 7b 11 13
X13(b5) 5b 7b 11 13
Xm13(b5) 3b 5b 7b 11 13
X13−9 7b 9b 11 13
Xm13−9 3b 7b 9b 11 13
X13−9(#5) 5# 7b 9b 11 13
Xm13−9(#5) 3b 5# 7b 9b 11 13
X13−9(b5) 5b 7b 9b 11 13
Xm13−9(b5) 3b 5b 7b 9b 11 13
Xmaj13 11 13
Xmmaj13 3b 11 13
Xadd9
Xadd11 11
成り立ち表の各下線部をクリックすると、C調の和音が聞けます。

**表の使い方**

  7個のフラットを使ったC(変ハ長調)も有りますが、調表からは省いています。


例えば、「C」の場合・・・・・成り立ち表のXを見ます。  
   左から(1,3,5)と数字が並んでいます。  調表のC調を見ます。  
   1行目に書いてある1〜13までの数字と照らし合わせます。  
   (C,E,G)となっています。  よって「C」は、(ド、ミ、ソ)となります。

「G7」の場合・・・・・成り立ち表のX7を見ます。 
   左から(1,3,5,7♭)と数字が並んでいます。  調表のG調を見ます。
   1行目に書いてある1〜13までの数字と照らし合わせます。 
   (G,B,D,F#)となっています。 しかし成り立ち表で7が、7♭と
   なっているのでF#を半音下げます。 
   (G,B,D,F)となり、「G7」は、(ソ、シ、レ、ファ)です。

「F7+5」の場合・・・・・成り立ち表のX7+5を見ます。
   左から(1,3,5#,7♭)と数字が並んでいます。 調表のF調を見ます。
   1行目に書いてある1〜13までの数字と照らし合わせます。 
   1はF、3はA、5#はC#、7♭は、E♭となり、「F7+5」は、
   (ファ、ラ、ド#、ミ♭)です。

では、「D#m」は・・・・・成り立ち表のXmを見ると、(1,3♭,5)と数字が並んでいます。 
しかし、D#(嬰ニ長調)と言う調は無いから、「D」で見ます。 
3♭は、3の音を半音下げるから、(D、F、A)となります。 
これで「Dm」が出来ました。 「D#m」だから、「Dm」を半音上げます。 
すると(D#、F#、A#)となり、「D#m」は、(レ#、ファ#、ラ#)です。
この様に、X#はXを半音上げたもの、X♭はXを半音下げたものになります。 
F#やD♭の調は有りますが、「Fから半音上げる」、
「Dから半音下げる」とした方が無難でしょう。 
また、C#とD♭、D#とE♭、E#とF、F#とG♭、等は異名同音です。  
G♭(変ト長調)の曲で、「C♭」と書かれたコードが出てきますが、
「B」と異名同音です。 このキーの曲で「B」と記すのはちょっと変ですね。

**コードの特性**

・・・Xm、Xm?、のようにマイナー(m)が付くコードは、
    必ず3の音が半音下がり3♭になります。
・・・X+5やX7+5のように+5が付くコードは、「5の音を+する」と言う意味で、
    5が5#になり、X11(#5)のように(#5)が付くコードも同じ意味です。
・・・X−5やX7−5のように−5が付くコードは、「5の音を−する」と言う意味で、
    5が5♭ になり、X11(♭5)のように(♭5)が付くコードも同じ意味です。
・・・X7は、7だから7の音を加えれば良いと思いがちですが、Xmaj7と言うコード
    が有り、このメジャーセブンスの意味は専門的に言うと「長7度」で有って「7」
    の音がそのまま加わります。 X7の場合は、「短7度」の音「7♭」が加わります。
・・・X7+9の「+9」は、X7に「9#」を加える。  
    X7−9の「−9」は、X7に「9♭」を加える。
・・・X11+9の「+9」は、X11の9の音を「9#」にする。  
    X11−9の「−9」は、X11の9の音を「9♭」にする。
・・・X7はXに「7♭」を、X9はX7に「9」を、X11はX9に「11」を、
    X13はX11に「13」を加える。
・・・X6は、Xに「6」を加える。
・・・X69 (そのまま英読みするとちょっと卑猥です)は、Xに「6」と「9」を加える。
・・・Xadd9、Xadd11は、Xにそれぞれ「9」、「11」のみ加える。

**全く同じコードで有りながら、違った表記の仕方**

・・・Xオーグメント  「X+5」 「X(#5)」 「Xaug」   
・・・Xアルタード   「X−5」 「X(♭5)」 「Xalt」
・・・Xサスペンディドフォー  「Xsus4」 「X4」   
・・・Xセブンスサスペンディドフォー 「X7sus4」 「X74」
・・・Xセブンスシャープドファイブ 「X7+5」 「X7(#5)」   
・・・Xセブンスフラッテッドファイブ 「X7−5」 「X7(♭5)
・・・Xディミニッシュ 「Xdim」 [Xo」 「Xm6−5」   
・・・Xメジャーセブンス 「Xmaj7」 「X△7」 「XM7」
・・・Xハーフディミニッシュ 「Xm7−5」 「Xφ」  
・・・Xセブンスシャープドナイン 「X7+9」 「X7−10」
   X11(Xシャープシャープドイレブンス) #がわずらわしく、
   X11 と表記する場合があります。
例えば、C11は(C,E,G,B♭,D,F)の計6個の音から出来ていますが、2分すると(C,E,G)と(B♭,D,F)になることから、「C/B♭」と表す場合があります。 同様に、C13を、「C7/Dm」と表す場合があります。  ところで、X11は6個の音、X13は7個の音から出来ていますが、ピアノやエレクトーンなら左右分けて弾けば問題無いが、ギターだと押さえにくかったり弦が足りなくなったするから、1部の音を省いて弾きます。

**おまけ**

 フラットばかりで出来ているふらふらしそうなコード
 (G♭,B♭,D♭)   Asus4 (A♭,D♭,E♭)  
m (E♭,G♭,B♭)   Dsus4 (D♭,G♭,A♭)
sus4 (E♭,A♭,B♭)   G6 (G♭,B♭,D♭,E♭)  
m7 (E♭,G♭,B♭,D♭)   A7sus4 (A♭,D♭,E♭,G♭) 
7sus4 (E♭,A♭,B♭,D♭)  G69 (G♭,B♭,D♭,E♭,A♭)
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