2月の千両

         1月から2月にかけて、整枝して不要な物を取り除き、有機肥料をやったあとワラを敷きます。
        新芽が、ちらほらでてきました。右下の芽は、平成17年12月に成木として出荷します。丸2年がかりの成長のスタートです。 

12月の出荷を控えて成長の具合に一喜一憂しているのではないかと思います ... H16.11.02 from 東京都港区 

    自然と共に生きる会(東京都渋谷区)の会報,四季の集い2005年1月号に、2月の園地の写真を使っていただきました。
一緒に同封していただいた、千両に関する一文も、掲載させてもらいました。
平成16年12月31日UP



センリョウ (上野英世さん 四季の集い平成14年1月号 植物私誌より)

  
  センリョウが、室内に鮮やかな彩リを添えている。心優しい友人が送ってくれたもので、その艶やかな緑の葉と珠玉の実が、いかにも
 新しい年に相応しい瑞々しさを 感じさせる。
センリョウのように、常緑の葉と赤い実の対比が愛でられる小低木には、他にマンリョウ、
 カラタチバナ、ヤブコウジなどがあって、カラタチバナには百両、ヤブコウジには十両
の別名がある。これに別名を一両とされる高山の             
 小低木アカモノのを加えると、一両から万両までの名が一揃いそろう事になる。                                                        
  こうした一連の名称の起源は、カラタチバナの百両にあるらしい。つまり、江戸時代初期に中国から伝えられた(本草網目)に百両金

 という植物があり、
日本の園芸家が、この名をカラタチバナに比定したのがそもそもの始めとされる。その後、江戸時代初期あるいは中期に、
 百両よりも美しいという意味でセンリョウの名が、そして
それよりさらに優れているとしてマンリョウの名が生じたといわれる。ヤブコウジの、                
 十両アカモノの一両の命名は、それよりさらに
後のことのようである。  
  これらの植物は、いずれも常緑の厚い葉と赤い球形の実という共通の形態をそなえている。しかし、分類学的にはこれらの植物のすべてが        
 必ずしも近縁というわけではない。中でもセンリョウは、被子植物としては原始的な性質を備えていることからセンリョウ科として独立して扱われる。
  センリョウに見られる原始的な性質とは、その根や茎に裸子植物と同じ仮導管があるなどの点で、この変わった特徴は。第二次世界大戦後に 
 米国で発見された。日本人は、他の国々の人々に比べればずっとセンリョウという植物に馴染んできていながら、この重要な特徴を見逃して
 いたのである。いささか残念なこの出来事は、日ごろ見慣れたものといえども、 それに向ける目は常に新しくあるべきことを教えてくれ、
 同時に、日本ではやはり、博物学が未熟であることを感じさせる。

                                              

            

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