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2004年12月01日 | 【 3.月刊『お前だえよ!』 】 |
2001年2月号 飲んでないけど語ってしもたわ~しそまる新年の決意~
天変地異に異常気象、世界中の紛争は増える一方、愛する日本は景気の回復のきざし、未だ不透明のまま失業者が溢れてる。そんな最中に「ドバーとワーと盛り上がっていこら!」とは、なかなかいかなぁ~。
事実、年末年始当たり前のようにある妙なノリの特番も、今年はちょっとひいて観てしもたわ。そやからって言うて自分がその場に立ったら、精一杯に頑張っておどけてることは間違いないとわかってるだけ空しいわ~。「しもた!」…なんか新世紀とは思えない程の前ふりに、AB型の自分を改めて再認識してしまい、ちょっぴりセンチになってしもてる新世紀っちゅうわけや! まっそんな暗い話題はほっといて、明るい未来、僕の新年の決意でも発表しましょう。
思い起こせばミレニアムイヤーの幕開けは、毎年恒例になってるマリーナシティで行われている、鯛やハマチも舞い上がり、花火がわんさか上がるカウントダウンイベントだった。その気になりやすい性格の僕は、打ち上がり続ける花火の明るさに、自分を重ね合わせたものでした。
去年を振り返って思ったことは、友達の大切さ。僕のような仕事をしていると、どうしても1人で舞台に立つもんやから孤独に思いがちなんやけど、僕の場合はあまりそう感じたことがない。地元・中之島で3月に一度やってる地域寄席「志磨明神亭」では、どんなに遅れても来てくれて、黙って会場の片付けなどをしてくれる、大事な友達が数人いる。終わってからの打ち上げでは、その分、ちょっとかわいい女の子がいてたらすぐ電話番号を聞く、目の離せん幼なじみもいてるにはいてるけど、本当に感謝をしてる。
また、去年は僕にとって大きな財産とも言えるイベントがひとつ増えた。それは、10月に県文で僕の年季明け10周年を記念して開催させてもらった「わかやま芸品館」だ。
僕自身、いろんな仕事をさせてもらっている中で、特に去年は“自分らしい芸”、“自分しかできないモノ”をひとつでも多く作っていきたい、とそう思うようになってきた。特に本業の落語に対しては、その想いが強く芽生えてきたんです。それは生活の基盤を和歌山に移したからこそ感じたコトかもしれないけれど…。
そんなある日、ひょんなことから親しくなったんが、以前にもこのページで紹介した、マンガ家のマエオカテツヤさん。当日は、彼と出会えたからこそできた作品を2題、発表することができた。1つは全編和歌山弁の、おばちゃん2人がぶらくり丁へ買い物に行くという新作落語。もう1つは、「なまず」という、これまた長編新作落語である。2人でせっせと作った故、披露できた喜びもひとしおやったけど、反省する部分もあったので、これは次回の課題として、また大きな釣果として、今年の10月6日、会場は同じ県文で開催予定の第2回で頑張ろうと、決意を固めている。
まっ、そんなこんなで、32歳になって改めて“出会い”というものの大切さを実感しましたわっ。僕より若い人がこれを読んでいるなら、いろんな風景や人にどんどん触れてもらいたい。そうすることによって、新しい自分に出会えると思います。
時代は21世紀、デジタルじゃのITじゃのっていう時代やけど、その向こうにあるものは必ず人間です。お互い手をつないでエエ時代にしましょう! それにはまず今年から…。これで僕の講演を終わります。
Posted by sisomaru at 2004年12月01日 17:34