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2006年08月12日 | 【 3.月刊『お前だえよ!』 】 |
人生何ひとつ無駄なもんなんかない
世界初!「おばちゃんの日」制定しました。
子供や父母の日はあってもおばちゃんの日は無い。そんな素朴な疑問から和歌山弁落語作者のマエオカ氏の発案で勝手に制定したこの記念日は8月3日(おばさん)。
皆さんは、知ってか知らずか、小生‘和歌山のおばちゃん‘キャラをやり始めて早7年。
今や思い起こせば、仕事先でもプライベートでもおばちゃん抜きでは考えられない生活。そんなもっとも近い存在に感謝をしようと企画。
そして記念日には憲章が付き物「おばちゃん憲章」を作成した。近所のお世話になってるおばちゃんに感謝しようと謳うもの。そして年毎に甘味を発表し、それと食すと福が来るとし、「家庭円満・町内安全・病院退屈」などのご利益がある事とした。ちなみに今年の甘味は‘水餅‘。
こんな事を大の大人が寄って考えてると協力してくれるメーカーさんもあり、当日会場となるダイワロイネットホテルには、招待したお客様にこれを試食してもらおうという事なとなった。そのほか、落語あり現在版紙芝居ありと満載で年に一度の枝曾丸大感謝祭はいよいよ爆笑開催する予定です。みんなも川柳考えて、一緒に楽しみましょう!
そんな訳で、人というものはどんな事がきっかけでどう進むかわからんものです。
仕事柄、色んな生き方をしている人と結構出会う事から僕は、己の我を張りつつも流れに身を任す事も最近おぼえた。先日、B&B島田洋七師匠の映画「佐賀のがばいばあちゃん」を観に行った。この映画は、まず本が爆発的にヒットしシリーズ化となり話題を呼んだ。110万部の売行きだ。そして2年前、「いつか映画を!」と目を輝かせ僕に熱弁していた事を思い出し、現実となってスクリーンの前に座った時とても感激した。家庭の事情で広島から佐賀のおばあちゃん所の生活をよぎなくされた洋七少年は、貧しくも明るく生き抜く祖母の姿に戸惑いながらも序々に慣れていく。「拾うものはあっても捨てるものはない!」「貧乏が一番、金持ちは大変や!美味しいもん食べたり旅行行ったり忙しいぃ」などなどマイナス思考の欠片もないばあちゃんと少年時代より、共に生きたからこそ逆行にも動じなく生きていけたと後で振返る。僕が初めて東京で独演会をした時に特別ゲストとして出てくれた師匠がこう言った。「お前は、和歌山へ帰ったからこそ、ここへ来たんや!大阪で居てたらまだ東京には来えへんかったかもしれん!現実、和歌山弁で喋って東京におるやろ?ものは、考えようや~」「和歌山で一番になれ!そうなったらどこに行っても一番になれるやろ!」と励ましてくれた。映画が進むにつれて、吉行和子扮するばあちゃんを見て僕は、映画と現実がリンクして僕は涙が止まらなかった。映画を現実化に向かって奮闘している時の師匠は、可愛い程に楽しそうにその段階を話してきた。たまに和歌山に遊びに来る時は、いつも突然電話が入る「お前の家の近くにいるんや!シカゴヤングプラザと書いてある」急いで向かうと、バッティングをしながら僕に微笑みかけ「ええ歌出来たんや、聞いてくれや!」と映画用に作った、ばあちゃんの詞に曲が付いてすごく気に入ってるらしい。夕方のヤンプラのベンチでふたり腰掛て、イヤホンを分けあいながら聞いた。そしてその曲もエンディングで流れた。全てがよみがえる。僕は、エンドロールをボーと見ていると「制作に協力してくれた人々」の中に「桂枝曾丸」と入れてくれてた。粋な計らいにひとり照れくさく客席の最後までそこに佇む。「人生なにも無駄なものは無い」形にして教えてくれた島田洋七こそ「がばい人!(すごい)」。そして僕もそんな人生に憧れる。ただし、がばいじゃなくて、ガイナ男に。
Posted by sisomaru at 2006年08月12日 00:15