2011年2月県議会 文教委員会 雑賀光夫委員の質問概要記録
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3月4日 付託議案審査等

《質問》 雑賀光夫 委員
 国際人を育成するプロジェクトに予算がついており、これはよいことではあるが、予算特別委員会でも教育長が日本語でのディベートの難しさについて触れられ、私も大変難しさを感じている。各高校においては格差もあり課題もいろいろある中でなかなか画一的に行うわけにはいかないと思うが、その点、担当課はどういうふうに考えているのか。

《答弁》 学校指導課長
 委員御指摘のように、学校によって様々である。今、検討段階ではあるが、それを考慮して生徒の言語能力を7つの段階に設定し、そのグレードに合わせた形で、それらをグレードアップすることを目的に、小・中・高ともに力を高めていくことを考えている。

《要望》 雑賀光夫 委員
 よいことであっても、画一的に行った場合には矛盾が出ることもあるので、余り無理なことにならないようにお願いする。
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《質問》 雑賀光夫 委員
 図書館の問題について。
 当初予算、補正予算で6000万円とあるが、3600万円という寄附金はこの1億2200万円の予算の中に入っているのか。

《答弁》 生涯学習課長
 この予算の中に入っている。

《質問》 雑賀光夫 委員
 どういうことで寄附してもらったのか。

《答弁》 生涯学習課長
 和歌山県の教育力の向上に役に立ててほしいということで、3672万円の寄附をいただいた。これについては、図書館でどういった本を購入すれば県民の教育力の向上に役立つのか選定をし、ふるさと応援寄附ということで本を購入していきたい。

《質問》 雑賀光夫 委員
 本の選定は、大まかにこの説明書の中にも書かれているが、希望する本を買ってほしいという場合もあると思う。図書館での本の選定はどんなシステムで行っているのか。

《答弁》 生涯学習課長
 県民のニーズであるとか、将来利用が見込まれるかなど、いろいろな観点から選書会議をもって選定を行っている。

《質問》 雑賀光夫 委員
 この前、県立図書館が県の中心的図書館としての役割を果たす上で、地方の図書館と本のやりとりをする予算はつけてはどうかという提案をしたが、今回の予算に反映されているのか。

《答弁》 生涯学習課長
 以前提案のあった、県立図書館から市町村の図書館への協力貸出しについては、従来、往路の送料は県が負担していたが、来年度からは復路の送料も負担していくこととし、利便性の向上を図りたい。
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《質問》 雑賀光夫 委員
 次の間題であるが、教育実践研究大会が田辺市で開かれ、私も2日間のうち1日参加した。国語の授業を見せてもらって、その後の研究協議では板書についての議論があり、大変面白かった。算数・数学の分科会では、潮岬の水平線までの距離を測る授業の発表があり、これも大変面白かった。
 こういう教育実践研究大会は初めて開かれたが、どういうねらいがあるのか。

《答弁》 教育長
 教育の大会については、今まで生涯学習の部門で、生涯学習教育フェスタを開いてきた。学校教育に関しては、学校ごとに研究成果を発表する場を持ってきたが、全県で集まり、多くの県民に見てもらったり、交流し合うものはなかった。
 昨年の夏ごろ、担当課が、学校教育でもこういった取組をやりたいと言ってきた。予算化されていないが、教育委員会の中でのやりくりで行える計画を持ちかけてきた。一ヵ所に集めることによって、各学校が研究大会を持ち寄ることにより発表会の負担が軽減されるという効果もあり、このたび、実践研究大会を開いた。非常によい刺激をお互いに与え合う、また実践を知ってもらうよい機会になったと思っている。

《質問》 雑賀光夫 委員
 以前、研究指定校では、研究授業、公開授業、研究協議という3点セットがあったし、分厚い報告書を作っていた。自分の学校で研究会を実施するとなると、どうしても先生も張り切って、そういうふうに傾いていた。
 研究指定校に関わらず、どの学校も研究をしており、それが教育実践研究大会で発表できるようになれば学校側の負担が少なくなり、子どもと向き合う時間も増やせることにもなり、大変よい取組であると思った。
 市町村の研究指定もあるし、教科別研究会を郡市持ち回りで行うということもある。それは自主的に行うもので、県教委がどうしなさいというものではないが、今まで研究指定校を中心に行ってきたものを、県教委が、研究発表会で学校の負担も軽くできるし有意義なものになるのではないかと思って開いたという、その辺の考え方をしっかりと市町村にも伝えてもらいたい。

《答弁》 教育長
 各研究組織が行っていることに関しては、今までの歴史もあり、工夫して行っていることである。教科によっては、小・中・高の区別なく一緒に研究発表会をしているものもあり、それはそれで大きな役割を果たしていると思っている。そのことも大事にしながら、できるだけ自発的な研究活動を支援するような形で向き合っていきたい。

《感想》 雑賀光夫 委員
 こういうものがいろんな形で発展すればよい。
 教員組合も教研を行うが、教育のことは教育委員会と一緒にすればよいのでないかということで教育事務所と一緒に行ったことがある。日高地方では、実行委員会をつくって長年続いた。ところが、ILOの労使不介入の原則に反するという理屈で、この取組をつぶしにきたことがある。私どもは、住友金属で、労働安全のために労使が協力したら何が労使不介入だ、教育も一緒だという議論をしたことがある。
 いろんな形で、こういう研究大会を開いたら、お互いに後援なり協力をしていったらよい。昔のことを思い出して、そんなことを考えた。
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《質問》 雑賀光夫 委員
 先日、市町村対抗ジュニア駅伝大会の開会式に参加した。
 和歌山市という大きな都市と北山村のような小さな村が一緒に競走することは余り賛成ではなかった。ただ、自分の地元の子どもたちが頑張っている様子を見ると、やはり応援したいという気持ちもある。この2つの気持ちがあり複雑ではあるが、今年は北山村が参加していなかった。以前から無理をして参加しなくてもよいと思っているが、その辺の事情はどうだったか。

《答弁》 スポーツ課長
 北山村の事情はよく聞いている。主催者側の私どもとしても、無理に参加を促すことはしていないし、考えていない。
 ただ、北山村などのように今後選手の確保が厳しくなる事態も考えられるので、無理なく参加が可能となるように、今年の第10回大会より大会要項を改正した。主な改正点としては、他市町村から選手を迎える友好ランナーを認める、中学生区間を小学生が走るなど決められた区分以外の競技者の起用を認める、出場に必要な人数が満たない場合でも参加を認め、オープン参加という形にはなるが、個人の記録を有効とするというような形で要項の改正をし、無理なく市町村が参加できる形を考えた。

《要望》 雑賀光夫 委員
 小さいところが集まって合同チームを作ってもよい。市町村対抗ジュニア駅伝大会は、大人の都合で市町村が競争して子どもたちを走らせるのでは困るので、子ども自身が楽しめるような運営となるよう期待する。

《答弁》 教育長
 北山村に関しては、スポーツ課は随分頑張り、何度となく北山村へ指導主事が足を運び、子どもたちの指導に当たった。その中で、4〜5人の小学生の中で走りたいという子が出てきている。北山村としては、できれば、連合チームではなく単独で出場したいという思いがあった。今年は人数が足りなくて出場できなかったが、子どもたちの出たい、走りたいという気運が小さな北山村の中でも生まれたことをお伝えしたい。

◇ 議案に対する採決

議案第50号 教育職員の給与に関する条例の一部を改正する条例
議案第51号 市町村立学校職員の給与に関する条例の一部を改正する条例
議案第52号 和歌山県南紀スポーツセンター設置及び管理条例の一部を改正する条例
議案第53号 和歌山県立学校等職員定数条例の一部を改正する条例
議案第67号 和歌山県民交流プラザ和歌山ビッグ愛・ビッグホエールの指定管理者の指定につ
       いて

は、全会一致で原案可決
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