2013年2月県議会 総務委員会 高田由一副委員長の質問概要記録
3月12日


《質問》高田由一 副委員長
 議案第37号で、職員の退職手当の削減についての議案が出ている。昨年8月、国で閣議決定という形で退職手当を減らすことが決められて、16府県では12月議会で退職手当の削減を決めたと聞いている。そのため、職員の早期退職が多数にのぼり、現場の事業に支障を来すことが起こっている。幸い和歌山県では4月以降ということである。
 ただ、退職手当の削減についても大幅なものであるし、国では2年にわたって7.8%の賃金引き下げを国家公務員に対して行う。国家公務員に対して行うことを決めるのはまだしも、それを地方にも同じようにやれと言ってきて、交付税を削減するということである。
 国で人事院の勧告も出されていないのに、政府の決定という形でやっているわけだが、人事委員会の制度として、こういうやり方は大変遺憾に思っている。
 県人事委員会として、何かコメントがあれば言ってほしい。

《答弁》 人事委員会事務局長
 今回の国のカット要請だが、人事委員会としては、労働基本権制約の代償措置として人事委員会勧告を行っており、そういうことからすると、今の職員の給与は民間と均衡が図られたものであると考えているので、これに国からカットの要請があるということについては、人事委員会としては遺憾と言わざるを得ないと考えている。

《要望》高田由一 副委員長
 同じ認識である。人事委員会制度の根幹を揺るがしかねないことなので、意見を表明する機会があるときには、しっかり言ってほしい。

《答弁》 人事委員会委員長
 退職手当については、前政権で総務省が人事院に要請して民間と比較したところ、約400万円国家公務員が高いということで、これを3年度で順次引き下げるという計画になっている。
 国家公務員は1月から退職手当を引き下げるという結論が出て、いくつかの県が同じように1月から引き下げたことで早期退職の問題が起きてきた。本県の場合は4月からだが、これは人事委員会から発議したことではなく、任命権者が条例案を提出して、減らしましょうということになって、人事委員会としては、やむを得ないと回答したかったが、国がやっているので、適当であるという回答をした。
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《質問》高田由一 副委員長
 競技力向上の関係で、体育指導員を増員すると聞いた。体育指導員を増やして競技力を向上させていくということだが、どれくらい数的に必要なのか、どのような強化をしていくのか、今後の見通しも含めて教えてもらいたい。

《答弁》 競技力向上推進課長
 体育指導員については、平成25年4月では9名の採用を予定している。今後の人数については、教育委員会で関係機関と協議中ということで、全体の枠については途中ということになっている。どのように強化していくかについては、日本のトップレベルの実績をもっている選手ということなので、彼らのトレーニングの内容について、県が何か支援できるということではないが、競技団体に補助する強化費の中で、彼らの練習環境を整えていくということになろうかと思う。

《質問》高田由一 副委員長
 トップレベルの選手ということだが、せっかく来ていただくということになれば、県内の子ども達や学生への指導についてもかなり大きく期待できるところである。そのあたりについての考えを聞きたい。

《答弁》 競技力向上推進課長
 既に現在採用している体育指導員についても、一緒に練習している高校生が非常に意識レベルが高くなったりとか、そういった効果も生まれており、自分の競技力向上を進めていくのと並行して、和歌山の高校生をはじめとする子ども達を教えてもらう、また、現役を退いた後も指導者として和歌山に残り、その後、継続して指導し、和歌山の競技力を維持向上していくことに尽力してほしいと思っている。

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《質問》高田由一 副委員長
 大滝ダムについて、建設負担金がやっと終わったが、新年度から維持管理負担金を負担するとなった。1100万円ということであるが、1100万円の根拠を説明願いたい。

《答弁》 地域政策課長
 維持管理は昨年の6月ごろにダム統合管理事務所から概算8億円という申し出があった。そのなかで県のアロケーションの割合、これが1.3%になる。内訳は利水のほうが20.3%で、奈良と和歌山とあわせて毎秒7トンの水に対して和歌山県が取るダムの使用権が毎秒0.45トンなので、要するに20.3/100×0.45/7。これを掛け合わすと約1.3%になるということで、8億円の1.3%、1040万円。これを丸くして1100万円という予算計上をしている。

《質問》高田由一 副委員長
 国の8億円であるが、その数字自体がどういうものなのか、内訳はわかっていないのか。今後、8億円でずっと行くのか。例えば以前あったように台風で崩れたりしたら、またかけ算されたりするのか、その辺りを聞きたい。

《答弁》 地域政策課長
 先ほどの8億円というのはあくまで概算要求ベースで、実際には約1割ほど最終の予算としては落ちているということが1点ある。
 それから直轄負担金については、平成22年に公共事業について直轄負担金が見直された中で、いろんな余分な経費まで入れているのではないかと全国知事会から申し出があった。そういったことを踏まえて、県としても、国が本当にダムを管理するために必要な経費を計上しているか、きっちり精査していきたいと思っている。例えば、当時議論になったのは、職員宿舎とか退職金とかそういう余分な分まで含まれているが、それはおかしいという議論があり、国は治水の直轄負担については全廃したのでなくなってしまっているが、利水については残っているから、余分な経費まで請求に含まれないようにきっちりと内訳を示すかたちで精査していきたいと思っている。
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《質問》高田由一 副委員長
 昨年9月の議会でも取り上げたが、消防法の改正で、ガソリンスタンドの地下タンクの改修が1月末であったが、なかなか進んでいないと聞いている。期限が切れたものの指導や罰則はどのようになるのか。

《答弁》 消防保安課長
 1月末でそれぞれの事業者に対して、改修に取りかかっていない場合は改修計画の提出や、事業を継続しない場合は廃止届の提出を指導している。
 改修計画に従って適正な期間に改修を行うよう消防本部を通じて指導している。もし、指導に従わない場合は、消防法令違反となり、是正命令や使用停止命令になるが、消防本部と事業者で適切に実施するよう丁寧に指導していく。

《要望》 高田由一 副委員長
 消防法が改正されて、やらなければならないことではあるが、田舎でやっている事業者にとっては大変なことなので、期限が切れたからすぐに命令だという画一的なことにならないようにしてほしい。

《質問》高田由一 副委員長
 1月末の時点で県内のガソリンスタンドは減ったのか。

《答弁》 消防保安課長
 県内のガソリンスタンドは、平成21年度末は509、平成22年度末は488、平成23年度末は469、平成25年1月末時点では449で、毎年20店舗ほど減っている。

《質問》 高田由一 副委員長
 西牟婁郡の資料をもらったが、23年度と現在では変わっておらず、26あることになっているが、白浜町日置の奥の市鹿野や、すさみ町で高速のインターチェンジになる江住の高速道路を降りた所にあるガソリンスタンドも閉めており、この数よりも減っているし、地域で不便になっている。
 スタンドの動向を引き続き把握するとともに、日置の奥や高速道路を出たところのガソリンスタンドがなくなれば不便になるので、全庁挙げてこのような所に目を光らせて、このままではないにしても営業ができるようにできないか。

《答弁》 消防保安課長
 消防保安課の立場としては、消防法令を遵守してもらう立場となるので、地域に不便をかけない施策は難しいが、改修予定の事業者には国の補助制度や県の貸付制度を消防本部を通じて紹介していく。

《要望》高田由一 副委員長
 数字の上で現れてくるのはこれからなので、しっかり状況を把握しながら対応してほしい。
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《質問》高田由一 副委員長
 先ほどの報告で、オスプレイは和歌山県内は飛ばなかったということであったが、テレビのニュースで見ると、オスプレイが飛んだ高知県本山町役場の職員は、以前に実際に米軍機が墜落したことがあり、大変心配をしていた。
 その役場の職員も言っていたが、今心配なのはドクターヘリを飛ばしていることである。ドクターヘリはいつ飛ぶのかわからないのに、訓練機とかち合う可能性があって、実はこの間も10分ほどの差で飛んでいた事例があったとテレビで放送していた。私も実はそれを大変心配している。オスプレイが大変危険だというのはもちろんだが、ドクターヘリの運航でいえば、例えば、オレンジルートに入っている御坊市や日高郡には、50箇所のドクターヘリの離発着場があると聞いている。これは去年・一昨年の数字であるが、ドクターヘリが1年間で日高広域消防管内を飛んだ回数は11回。それに対して米軍機が飛来した回数は24回、45機という民間調査が出ている。オスプレイが飛ぶ時に、ドクターヘリと、もし、かち合うようなことになれば本当に大変な心配事だと思うが、何とか避けるような方法はできないものか。

《答弁》 危機管理課長
 指摘のとおりだと思うが、なかなか私たちとしても近畿中部防衛局に対して事前にどういう方向で何時頃飛ぶのかという情報をもらえるようお願いはしているが、なかなか運用上の秘密ということで回答をもらえないのが現実である。

《要望》高田由一 副委員長
 本当に大変心配している。現状、県の施策の中では回答するのは難しいとは思うが、以前米軍機がこの辺を飛び回っていた時には、ドクターヘリの活用は今のように行われていなかったと思う。十津川でワイヤーを切った事件もあった。林業用のワイヤーなので危ないが、今度はワイヤーどころでなくて、ドクターヘリということになれば大変な事態になる。どうか他のオレンジルートの県と力を合わせて、状況を伝えて改善を求めるように要望する。
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議案に対する採決
議案第37号 職員の退職手当に関する条例の一部を改正する条例の一部を改正する条例
については、賛成多数で原案可決
日本共産党高田由一副委員長は反対 → 松坂英樹県議の議案に対する反対討論

議案第32号 附属機関の設置等に関する条例等の一部を改正する条例
議案第33号 知事等の給料の特例に関する条例の一部を改正する条例 総務委員会
議案第34号 職員の給与に関する条例の一部を改正する条例 総務委員会
議案第35号 一般職の任期付研究員の採用等に関する条例の一部を改正する条例 総務委員会
議案第36号 一般職の任期付職員の採用及び給与の特例に関する条例の一部を改正する条例
議案第38号 職員の勤務時間、休暇等に関する条例の一部を改正する条例
議案第39号 職員の特殊勤務手当に関する条例の一部を改正する条例
議案第40号 和歌山県税条例の一部を改正する条例

議案第60号 和歌山県使用料及び手数料条例の一部を改正する条例
議案第65号 包括外部監査契約の締結について
議案第73号 附属機関の委員その他の構成員の報酬及び費用弁償条例の一部を改正する条例
については、全会一致で原案可決


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