2019年2月県議会 福祉環境委員会
   奥村規子委員の質問概要記録
2月15日 補正予算等審査
3月 1日 付託議案等審査

2月15日 補正予算等審査
【福祉保健部】
《質問》奥村規子 委員
 補正予算説明書の出22頁で、長寿社会課の職員費が6300万円減額となっているが、どのような内容か。

《答弁》 長寿社会課長
 昨年度まで当課にねんりんピック推進室があり、その人件費を計上していた。 当初予算では、その現員で予算を編成するものであり、組織改正後これを減額するものである。

《質問》奥村規子 委員
 ねんりんピック推進室の分の減額ということで、通常の業務について職員が減ったことによるものではないのか。

《答弁》 長寿社会課長
 人員を削減して減ったものではない。
……………………………………………………………………………………………………………
《質問》奥村規子 委員
 補正予算説明書の入25頁で、国庫支出金の自殺対策を減額しているが、和歌山県として自殺対策を強化すべきと思うがどうか。

《答弁》 障害福祉課副課長
 自殺対策については、予定していた国の補助金がなくなったことや、多くの市町村が委託により自殺対策計画を策定すると考えていたが、実際は、市町村が直接策定したことにより不要となったものである。

《質問》奥村規子 委員
 国の自殺対策に関する補助金がなくなったことが大きな原因か。

《答弁》 障害福祉課副課長
 そのとおりである。

《要望》奥村規子 委員
 和歌山県として数字的な問題もあり、自殺防止を強めていかなければならないと思うが、市町村と対策を一緒に進めていく中で、国の支出金がなくなったことは非常に残念だと思う。今後、さらに国に対して求めていってほしい。
……………………………………………………………………………………………………………
《質問》奥村規子 委員
 病床機能の分化・連携のための体制整備ということで、施設改修・設備整備支援に要する経費が見込みを下回ったことによる補助金の減額とあるが、見込みはどれくらいで、どれくらい下回ったのか。

《答弁》 医務課長
 主に急性期病床から回復期病床への転換に対する補助金であるが、転換が200床程度、廃止が300床程度を予定して当初予算に計上していたところ、病床の転換・廃止は一定数あったものの、補助金を申請するような改修を伴う事例がなかったため、補助の見込みがなくなったものである。
……………………………………………………………………………………………………………

議案に対する採決
議案第18号 平成30年度和歌山県一般会計補正予算
議案第23号 平成30年度和歌山県国民健康保険特別会計補正予算
議案第31号 平成30年度和歌山県立こころの医療センター事業会計補正予
       算
については全会一致で原案可決


【環境生活部】
《質問》奥村規子 委員
 水道施設整備指導事業の減額について、市町村への交付金の減額と説朋を受けたが、具体的にはどのような内容か。

《答弁》 食品・生活衛生課長
 予定していた市町村の水道整備事業で、工事の進捗が遅延するなどの理由から交付金を減額したものである。

《質問》奥村規子 委員
 市町村の整備事業の中に、広域化に関するものは含まれるか。

《答弁》 食品・生活衛生課長
 水道施設の耐震化等に関する交付金である。この整備事業には、耐震化や施設の更新、新たな整備などが含まれる。

《質問》奥村規子 委員
 新たな整備とはどのようなものか。

《答弁》 食品・生活衛生課長
 広川町の簡易水道において、浄水場を移転、新設することとなっている。
……………………………………………………………………………………………………………
《質問》奥村規子 委員
 環境政策局内の人件費の確定による減額とは、どういったものか。

《答弁》 環境生活総務課長
 これは、当初予算を組んだ後の人事異動によって、環境政策局内の3課内の職員の給料や共済費の総額が減ったことにより減額するものである。減額の大きなものは給料であって、環境生活総務課で118万円、循環型社会推進課で83万6000円、環境管理課で447万7000円となっている。

《質問》奥村規子 委員
 減額の理由が主に給料ということだが、要は職員の数が減ったということか。

《答弁》 環境生活総務課長
 これには、いろいろな要素がある。途中で出産などのため休暇を取るといったいろいろな要因が重なったものである。

《質問》奥村規子 委員
 働いている中では出産やいろいろな事情があると思うが、退職者がいるということか。

《答弁》 県民局長
 給料全般について各課室で減額となっているのは、2018年度当初予算ベースから、その後人事異動等で給料が高いものから低いものに変わったことであって、勤務状況が悪くなったとか退職者が増えたということではない。
……………………………………………………………………………………………………………

議案に対する採決
議案第18号 平成30年度和歌山県一般会計補正予算
については全会一致で原案可決


3月1日 付託議案等審査
【環境生活部】
《質問》奥村規子 委員
 来年度の当初予算については、過去8年間でもっとも低い水準になっている。
 以前、国体があった時はもっと予算があったと思うが、全体のボリュームがそこから下がってきている状況で、環境行政に関連した一般会計予算としてはどうなっているのか。昨年度から減っているのか。

《答弁》 環境生活総務課長
 環境生活部の職員費を除く平成30年度の事業費は24億8445万9000円である。平成31年度の予算額は25億8212万7000円であり、増額となっている。

《質問》奥村規子 委員
 人件費については、新行財政改革プランで昨年度まで進められてきた。平成29年度からの中期行財政経営プランでも、引き続き全体で50人程この5年間で削減するという目標が掲げられているが、環境生活部の人件費というか、職員数は特に変わりないのか。

《答弁》 環境生活総務課長
 先日の補正予算の審査の際にも答弁したが、それ程人員の増減はない。予算の計上の仕方として、平成31年度の予算を組む際には平成30年度の途中10月あたりの人数を参考にし、そのあと、異動の増減が反映される。来年度の予算でいうと、平成30年度予算は平成29年度の人数を参考にして205人、来年度予算は平成30年度の人数を参考にして202人を計上している。しかし、人事異動により、実際は変わると思われる。

《質問》奥村規子 委員
 環境行政の分野では、昨年度と同じではないという理解でよいか。

《答弁》 環境生活・総務課長
 平成30年度と平成31年度予算では、それ程大きな減はない。

《質問》奥村規子 委員
 以前から言っているように、環境行政というのは県民の暮らしや命に直接かかわる問題が多く、また多様化していると思い質問した。
 次に、環境生活部の予算の説明を聞いていると、消費税の関係で上乗せされている事業がいくつかあるが、その関係で消費税の増税による影響は分かるか。回答は後ほどでも構わない。

《答弁》 環境生活総務課長
 どの程度の影響があるかは部内を集計しないと回答できないが、来年度10月に消費税増税が予定されており、それらを計上した予算となっている。

《質問》奥村規子 委員
 後でいいので、消費税による影響額を教えてほしい。

《答弁》 環境生活総務課長
 一度精査の上報告する。
……………………………………………………………………………………………………………
《質問》奥村規子 委員
 消費税増税分を上乗せする様々な事業があったと思うが、議案第51号の県立青少年の家設置及び管理条例の一部を改正する条例では、利用料金の値上げについて、どのような考え方となっているのか。

《答弁》 青少年・男女共同参画課長
 消費税及び地方消費税は、その性質上、消費者が最終的に負担するものであり、適正に価格に転嫁させるべきものであるというのが法律の趣旨である。
 また、消費税転嫁対策特別措置法及び価格設定のガイドラインが国から示されており、そのガイドラインの中では、事業者間の取引において下請事業者等がしわ寄せを受け、適正な価格転嫁ができず、増税分を負担させられるような事態があってはならないとされている。
 一方、青少年の家の利用料金については、県条例でその上限額を定め、指定管理者はその範囲内で利用者から徴収するシステムとなっている。
 仮に県が上限額を据え置きにすると、指定管理者が増税分を負担することになり、特措法及びガイドラインに違反することとなる。
 したがって、最終消費者である利用者に適正に増税分を転嫁させるためにも、利用料金の上限額を改定する必要があると考え、条例改正を提案している。

《意見》奥村規子 委員
 国の法律に基づき、県は適切に対応するため、青少年の家の利用料で10円プラスなどとなっているが、県民の側から考えると、様々な分野でプラスとなるため、負担が増えていく。上限をそのままにしても指定管理者のところに負担が生じることになるので、消費税というのは大変な問題だと思っている。
……………………………………………………………………………………………………………
《質問》奥村規子 委員
 議案第46号の公害防止条例の一部を改正する条例について。
 以前から本会議で何度も取り上げられている問題で、風力発電施設の事業計画についていろいろ聞いているが、風力発電施設の騒音と振動に関しては、公害防止条例の改正でどのようになっているのか。

《答弁》 環境管理課長
 公害防止条例における風力発電施設の規制ということで、条例自体では今回の改正の中に風力発電施設は入っていないが、別途規則改正で今年の4月1日から風力発電施設を騒音規制の対象にする形で既に手続は終わっている。

《質問》奥村規子 委員
 風力発電施設の規制に振動も入っているのか。

《答弁》 環境管理課長
 風力発電施設については、今まで振動による影響は認められていないので規制の対象には入れてはいない。

《質問》奥村規子 委員
 県としては、振動も含めて規制の対象にしていくための調査に取り組むべきと考えるがどうか。

《答弁》 環境管理課長
 現在のところ、風力発電施設自体が、山の尾根やかなり民家から離れた所にあって、振動が民家まで届く事象が確認されていない。現時点では規制するといった議論のできる材料がないので、規制はまだ考えていない。

《要望》奥村規子 委員
 その近辺に暮らしている県民の声もぜひ聞いてほしい。
……………………………………………………………………………………………………………
《質問》奥村規子 委員
 議案第47号の消費者行政活性化基金の廃止について、基金を活用して実施してきた施策は、今後も継続されていくと理解していいのか。

《答弁》 県民生活課長
 和歌山県消費者行政活性化基金は、国の地方消費者行政活性化交付金を原資として、消費生活相談体制の充実等に活用してきたが、平成26年度の国の補正予算から地方消費者行政推進交付金の制度が設けられた。単年度の交付金であるが、活用できるメニューは、基金と同様に相談体制の整備や啓発等であり、現在も交付金を活用して継続して施策に取り組んでいる。

《要望》奥村規子 委員
 高齢者への詐欺等に対する身近な相談活動を拡大していくよう要望しておく。
……………………………………………………………………………………………………………
《質問》奥村規子 委員
 水道の整備事業について、昨年水道法が改正されたことで、市町村の状況は来年度予算の中でどうなっているか。

《答弁》 食品・生活衛生課長
 来年度の生活基盤施設耐震化等交付金の額については、前年度より減っているが、交付対象となる整備事業の箇所数は増えている。
 これは、整備にかかる総事業費が減少したことによるものと考えている。
 整備事業の内容は、主に老朽管の更新を行う水道管路耐震化事業のほか、災害等の緊急時に給水拠点とするため配水池を耐震化して緊急遮断弁を設置する事業や、合併前の旧市町村を給水区域とする2つの水道を連絡管で繋ぎ、緊急時に双方から供給できるように整備する事業などである。

《質問》奥村規子 委員
 広域化に関する事業はあるのか。

《答弁》 食品・生活衛生課長
 広域化に関する事業は、来年度の要望はない。
……………………………………………………………………………………………………………
《質問》奥村規子 委員
 一般質問でも和歌山市における和泉山系のメガソーラー計画について質問したが、現在計画の申請が4件と聞いた。それぞれの現状を説明してほしい。

《答弁》 環境生活総務課長
 一般質問で、和歌山市の和泉山系のメガソーラー計画において、東から順に、六十谷、善明寺、梅原、西庄で計画があり、事業者が事業計画の案を作る前段階での協議を行っているということを答弁した。
 六十谷を除く善明寺、梅原、西庄で計画されている事業については、すでに県から事業者に対し、庁内関係課及び和歌山市の意見を取りまとめ通知している。
 さらに、梅原の事業については意見に対する対応報告が事業者から提出されており、現在その報告された内容について、庁内関係課及び和歌山市に意見照会し、さらに協議が必要かどうかの確認を行っている。

《要望》奥村規子 委員
 住民への環境影響、被害や心配などに十分こたえて、慎重にやってほしい。
……………………………………………………………………………………………………………

議案に対する採決
議案第51号 和歌山県立青少年の家設置及び管理条例の一部を改正する条例
は賛成多数で原案可決
日本共産党 奥村規子委員は反対
奥村規子県議の議案と請願の不採択に対する反対討論

議案第45号 和歌山県外来生物による生態系等に係る被害の防止に関する条
       例
議案第46号 和歌山県公害防止条例の一部を改正する条例
議案第47号 和歌山県消費者行政活性化基金の設置、管理及び処分に関する
       条例を廃止する条例
議案第48号 和歌山県犯罪被害者等支援条例
議案第49号 和歌山県飲酒運転の根絶に関する条例
議案第50号 和歌山県自転車の安全利用の促進に関する条例
は全会一致で原案可決


【福祉保健部】
《質問》奥村規子 委員
 当初予算については、この8年間で最も低い水準のボリュームになっているが、福祉保健関係として来年度の予算全体は、今年度の予算と比べてどうなっているか。

《答弁》 福祉保健総務課長
 先程、部長からも説明があったように、前年度と比較して福祉保健部内の予算は70億3926万8000円の増額になっている。
 増額の主なものとしては、県立医科大学薬学部設置の校舎等建設工事に伴う県立医科大学への補助金の増が約24億円、ねんりんピックの開催当該年度に伴う増が約11億円、介護保険制度施行として介護給付費負担金の増が約5億7000万円となっている。
 ちなみに、減額の主なものとしては、国保広域化等支援基金が廃止されるので約2億4000万円の減額、障害者支援施設整備が約1億9800万円の減額となっている。

《質問》奥村規子 委員
 それでざっと計算しても70億には少し足りていないが、全体的な施策には行き渡っているという理解でよいか。

《答弁》 福祉保健総務課長
 そのとおりである。

《質問》奥村規子 委員
 職員数は変わりないのか。2017年度の中期行財政経営プランでは職員数を5年間で50人削減するという目標があるが、その関係で福祉保健部関係の人員面ではどうか。

《答弁》 福祉保健総務課長
 人員については、各振興局保健福祉部を含めて職員数は平成30年度は318人、平成31年度の予定は320人で2名の増である。再任用も含めてだが減になっていない。

《質問》奥村規子 委員
 数でいえば2名の増だが、色んな面での仕事量からして2名の増がふさわしいのかは私にも具体的にはわからない。例えば児童相談所の虐待の問題や、高齢化の進展など色んな問題があるかと思う。
 そういった中で、人員は適当、適切なのか、忌憚(きたん)のない意見を聞かせてほしい。

《答弁》 福祉保健部長
 人員については、我々が所管しておらず、総務部が所管している。
 そうした中で、総務部へ我々が必要な人員を毎年要望しているわけであるが、それは先程、委員の発言にあったように、全体の中で、どこまで福祉保健部に人員を割けるかという観点から行政改革課において判断されていると思う。
 先程の人員の話については、予算上は2名の増となっているが、まだ現実的に職員の人事異動がなされていない。結果、その2名増が10名になるのか、減になるか、4月1日にならないと把握できないという状況である。

《要望》奥村規子 委員
 県民の暮らし、命に関わる根本なので、十分に行き届いた行政のサポートということで言えば、人の問題も大きいかと思うのでお願いする。
……………………………………………………………………………………………………………
《質問》奥村規子 委員
 国保の問題で、都道府県化されて来年度で2年目になるが、納付金はどんな状況になっているのか。

《答弁》 国民健康保険課長
 国民健康保険が新制度になり、各市町村から、一旦、県の方へ事業費納付金という形で納付してもらう仕組みに変わった。平成31年度分の市町村に割り当てた事業費納付金は約317億円で、昨年度に比べて約9億円増えることとなっている。これは医療費の増によるもので、今年の1月18日に各市町村に、被保険者数、所得、医療費の地域差といった要件で按分して割り当てている。市町村では、この数値をもとに、実際に被保険者にかける保険料率を算定することとなっている。

《質問》奥村規子 委員
 納付金が昨年度と比較して9億円増えている。その要因は医療費の給付が増えているということであるが、必要な医療を削るわけにはいかないので、納付金というのは一定程度増えていくと思う。
 これを保険料で考えると、単身の20代で給与収入が240万円の方が、年20万円の高い国保料を納めた後、家賃などの必要経費を負担しなければならず、単身の方でも大変な状況である。給与収入が400万円の30代夫婦子ども2人世帯でも、年43万円余りの国保料を納めなければならない。
 そんな現状の中で、来年度の納付金の見込みからすると、保険料が上がってしまうかもしれないと心配している。その点はいかがか。

《答弁》 国民健康保険課長
 委員の見込みどおり、納付金の方が上昇しているので、県内全体としては前年度に比べて保険料率も上昇傾向になるであろうと見込んでいる。ただし、個々の市町村がどうなるかについては、それぞれの市町村の会計の中で、繰越金や財政調整基金の有無、被保険者の方の所得の増減の状況が異なるので、この場で一概には言うことはできない。

《質問》奥村規子 委員
 各市町村も大変苦しいことに変わりはないと思うが、今までなら一般会計から繰入していたと思う。全市町村がやっていたのではないが、市町村ごとに住民福祉との関係で、繰入をするかどうか決めていると思う。県の国保運営方針では「繰入はしないように」となっていることについて、考え直すべきではないか。その点の意見はいかがか。

《答弁》 国民健康保険課長
 従前から説明しているとおり、県では平成39年度を目処に県内の保険料を統一するという目標を持って現在取り組んでいる。各市町村の法定外繰入については、県としてはできるだけ解消してほしいということで、これを行っている市町村には解消計画を作成してもらっているが、最終的に判断するのは各市町村長ということで、平成39年度までの期間において解消に向けて取り組んでもらいたいという方針に変わりはない。

《質問》奥村規子 委員
 国保加入世帯の生活状況や、先ほど示したような高い保険料を支払わないといけない大変な状況を、どのようにサポートし引き下げていくのか、お考えを聞かせてほしい。

《答弁》 国民健康保険課長
 まず、低所得の方々に対する保険料の軽減措置、これは法律の措置で所得により7割、5割、2割の軽減を実施している。また、事情により納付が滞りがちな被保険者に対しては、従前から説明しているとおり、各市町村においては、きめ細かな納付相談を実施した上で、対応するよう通知等を出しているところである。
 そのほか、国保は他の健康保険と比べて、負担が重いということについては、国保の構造的な問題であるので、全国知事会等を通じて制度改善を国に要望している。
 こういった取組を通じて、被保険者の方々の負担を軽くするように努めていきたい。

《要望》奥村規子 委員
 経済的に苦しく、保険料が高いので、医療機関にかかることができず、手遅れになったという話も聞いている。滞納についてもきめ細かく相談してもらいたい。知事会への要望も何年も前からしていると思う。単身20代の方たちは色んな希望も持っていると思うし、4人家族の方は子どもの教育費など子育てにお金がかかるという、県民の暮らしの実態をしっかりつかんでほしい。
 これは国保だけではないが、保険料の軽減については7割、5割、2割の法定軽減だけではなく、県として軽減できる対象を広げていくなど、ぜひ検討するよう要望する。
……………………………………………………………………………………………………………
《質問》奥村規子 委員
 子どもの貧困対策について。子どもの生活実態調査に取り組んでおり、近々結果分析が報告されると聞いている。
 来年度の政策への反映等を考えていることがあれば聞きたい。

《答弁》 子ども未来課長
 子供の貧困調査については、この7月に調査し、ただいま集計、分析をしているところである。今年度末には報告書という形でとりまとめていきたいと思っている。
 事前に、教育関係の会議でも報告したが、これまで他府県は相対的貧困という視点で分析をしているが、そこにプラスαで、所得だけではわからない、例えば過去1年間に食料や衣類の購入ができなかった、光熱水費の支払ができなかった、生活必需品を所持していない等の世帯について、経済的困難世帯として整理し、子供の貧困に関する分析をしている。
 経済的困難世帯では、授業がいつもわかる割合が低い、宿題の履行率が低い、歯磨きや食事等の基本的な生活習慣が身についていないということがある。
 その反面、そういう世帯であっても、親が子供に対して褒める、叱る、読み聞かせをする等の保護者の教育姿勢が高い場合や、生活習慣が身についている場合、自分にはよいところがある等前向きな姿勢を子供が示す等の自尊感情がある場合、文化的活動をしている場合には、授業がいつもわかると答えた子供の割合が高くなるというようなこともわかったところであり、教育委員会とも一緒になって対策を色々していきたいと思っている。
 県庁内でも、9部局23課室で取り組んでいる。既存72事業の見直しも含め、全庁体制で新しい施策等に取り組んでいく。

《質問》奥村規子 委員
 今回、様々な角度から色々と調査をしてくれていると思う。来年度の政策にぜひ生かしてほしい。
 その一つとして、子どもの居場所づくりについて、学校から帰ってきた子どもに居場所を提供する取組の予算が減額になっている。もっと広がっていかねばならないと思っているのだがなぜか。

《答弁》 子ども未来課長
 子どもの居場所づくり事業については教育委員会で所管している。教育委員会からは、居場所づくりの箇所数は増やしていくと聞いている。

《質問》奥村規子 委員
 子ども食堂は福祉保健部か。

《答弁》 子ども未来課長
 子供食堂についても、立ち上げの際の初期投資の2分の1、上限20万円の補助事業を引き続き進めていく。

《要望》奥村規子 委員
 全庁的にというところが非常に大事である。保護者等の雇用との問題が切実だと思う。雇用問題、働き方の問題等々、色んなことが総合的に関わり合って改善していかねば解決していかない。全庁挙げてしっかりやってほしい。
……………………………………………………………………………………………………………
《質問》奥村規子 委員
 地方改善事業費3億3200万円の中の隣保館整備について、中身は隣保館の耐震か。

《答弁》 福祉保健総務課長
 隣保館整備事業では、平成31年度は、耐震も含めた大規模改修等を7施設予定している。平成30年度は4施設の予定であったため増額になっている。事業費については、平成31年度は約8900万円、平成30年度は約4900万円である。

《質問》奥村規子 委員
 耐震化や建て替えをするが、隣保館は地域の施設として一般的な住民の方であれば利用できるのか。

《答弁》 福祉保健総務課長
 隣保館は、社会福祉法に基づく福祉施設であり、地域福祉の向上や様々な人権課題を解決するための拠点施設という位置付けとなっている。人権相談、高齢者独居世帯の訪問、サロン、デイサービス等様々な事業を実施している中で、貸館も実施している。運営、設置の主体は市町村になっており、その性格は公の施設である。そのため、市町村が設置管理条例を定めていて、その中で利用に際しても基準等を決めており、貸館についても適切に運営していると考えている。

《質問》奥村規子 委員
 県の立場としては、目的に沿って使用したいということであれば、誰でも使用できるように助言しているのか。

《答弁》 福祉保健総務課長
 市町村が設置運営している施設であり、市町村が条例、利用規程を設け、利用条件を決めて運営をしていると理解しているので、県の立場としては、その利用条件に対して、何かを言う立場ではないと考えている。

《コメント》奥村規子 委員
 決めた条例に則して使用されていればよいと理解した。
……………………………………………………………………………………………………………
《質問》奥村規子 委員
 予算概要59項の重症心身障害児者等在宅医療等連携体制整備事業が、昨年度より極端に少なくなっているが、これは現場の実態に合わせて何か置き換えた事業があるということか。

《答弁》 障害福祉課長
 委員指摘のとおり、この事業については事業内容を見直したため減額となったものである。

《質問》奥村規子 委員
 事業内容に見合うのか。平成30年度は基金事業で3000万円近くあったのが、平成31年度は300万円となっており、見直した事業内容で現場はスムーズにいくのか。

《答弁》 障害福祉課長
 この事業については、重症心身障害児者等の地域生活を支援するための人材育成と関係機関の連携を目的として実施してきた。平成27年1月からは、専任の看護師を配置する形で4つの施設にこの事業を委託している。
 今回、国から指針が示され、今までこの専任者4人で行っていた人材育成や相談対応等を、平成31年度からは重症心身障害児者等を支援する人材や、調整役を担うコーディネーターを育成するための研修に取り組み、支援者やコーディネーターを増やして対応していく。
 支援者等の研修は平成30年度から行っており、それぞれ50名ほど育成している。平成31年度以降も同様の形で支援者やコーディネーターを増やしていきたい。

《要望》奥村規子 委員
 これまで専任の看護師がされていたことが、制度が変わることによって現場の状況はどうなるかも含めて困らないよう、サポートが低下しないような形で、県としても対応してほしい。
……………………………………………………………………………………………………………
《質問》奥村規子 委員
 議案第100号の「県立医大がその業務に関して徴収する料金の上限の変更の認可について」は、消費税増税の関係とのことだが、消費税増税は様々なところに影響がある。この料金の上限の変更とはどういうことか。

《答弁》 公立大学法人室長
 附属病院の文書料の上限について、例えば診断書などの料金が、消費税が8%から10%に上がることにより、その上限を変更するものである。

《質問》奥村規子 委員
 医療を受ける県民の負担が増えるということか。

《答弁》 公立大学法人室長
 附属病院で発行してもらう文書について、患者の負担する料金が増えるということである。

《質問》奥村規子 委員
 自動的に上げるのではなく、据え置くことはできないのか。

《答弁》 公立大学法人室長
 消費税の増税は国の施策で決定しているので、負担してもらうことになる。
……………………………………………………………………………………………………………

議案に対する採決
議案第100号 公立大学法人和歌山県立医科大学がその業務に関して徴収す
        る料金の上限の変更の認可について
は賛成多数で原案可決
日本共産党 奥村規子委員は反対
奥村規子県議の議案と請願の不採択に対する反対討論

議案第52号 和歌山地域医療再生臨時特例基金の設置、管理及び処分に関す
       る条例を廃止する条例
議案第53号 和歌山県感染症の診査に関する協議会条例の一部を改正する条
       例
議案第54号 和歌山県国民健康保険広域化等支援基金の設置、管理及び処分
       に関する条例を廃止する条例
議案第55号 附属機関の設置等に関する条例の一部を改正する条例
議案第90号 和歌山県障害児(者)・高齢者歯科口腔保健センターの指定管
       理者の指定について
議案第99号 公立大学法人和歌山県立医科大学定款の一部変更について
は全会一致で原案可決



 2019年2月議会   奥村規子プロフィール、質問一覧
 ブログ「おくむらのり子のぴょんぴょん日記」
 奥村のり子facebook   県議団HOME