【福祉保健部】
《質問》楠本文郎 副委員長
他の委員からも質問はあったが、新型コロナウイルスの検体を多く採取できる体制は県内全ての中核病院も含めて整えており、県と市の衛生研究所を含めてフルパワーで100幾つであり、頑張ればもっと取れると言われているが、和歌山市に全ての検体を移送することになるのか。
《答弁》 健康推進課長
中核病院でのPCR検査は病院で検査ができる体制にあり、早期に検査結果が出る。
《質問》楠本文郎
副委員長
とあるドクターから、8時間かかる本格的なPCR検査は1回目で50%の確率で陽性反応が取れる、2回目で25%、3回目で12.5%の確率という意見があった。リアルタイム検査と言われるのは、もう少し精度が落ちると聞くが、これについてはどうか。
《答弁》 野㞍技監
リアルタイムPCRは、遺伝子を検査する核酸を増幅し検査をするものであり、精度は極めて高い。ただし、検体採取の場所等によっては、陽性の感染者であっても陰性のこともある。
ただ、委員からの数字は、やや違うという認識である。例えば、70%から80%と言われているものもあり、正確に検査をすれば、それ以上の結果が出ると認識している。
《質問》楠本文郎
副委員長
いかに早く、たくさんのPCR検査体制をつくるかというのが、第2波、第3波を考えた場合には最優先になると思う。
国の2次補正予算からいっても、はっきりしていると思う。県が6月の補正、追加補正とやっている中で、現時点でいえば、本県のPCR検査体制については、ここまででよいと判断をしているのか。部長か、技監にお答えいただきたい。
《答弁》 野㞍技監
検査の方法について、最も精度が高いのが、リアルタイムでやるPCR検査である。抗原検査は、今現在感染しているかどうかを見る検査となる。
PCR検査については、喀たん、便、唾液の検査も可能となっている。その他、患者の臨床症状により検査を実施している。例えば、便の検査も実施をして患者の特定を行う。
あと、抗原検査についても、鼻咽頭と唾液で検査できるものが販売されたが、この唾液の抗原検査も特殊な機械を要する。例えば、唾液によるPCR検査についても、発症後、一定の日数を経過しないと陽性が確認されない。
こういう制限もある中で、リアルタイムPCR検査が一番精度が高いが、県の衛生研究センターの場所や人員の問題等があるため、一定数に限られたものである。
ただし、先ほど申し上げたように、様々な検査があるため、流行期においては、唾液の抗原検査等もスクリーニングに活用できると考えている。
また今後、様々なキットもたくさん出てくることが想定されるため、いろいろと組み合わせることにより、コアの検査の体制は充実すると考える。
《質問》楠本文郎
副委員長
最後の最後だが、将来に向かって、第2波、第3波が起こることを考えると、紀南地域の新宮市、東牟婁、西牟婁、田辺市、この辺りにセンターがいるのではないか。
《答弁》 福祉保健部長
先ほども申し上げたと思うが、県の環境衛生研究センターの機能を充実させるとともに、各圏域で感染症患者の入院を受け入れる病院において、院内感染を広げないために配備した検査機能を活用することにより、紀南地方に限定せずに、各圏域で対応できる体制を取ったつもりである。
今は、機械の使いこなしも含めて、一つの施設の処理能力を上げ、対応することで、検査体制は充実していると考えている。
議案に対する採決
議案第 91号 令和2年度和歌山県一般会計補正予算
議案第103号 令和2年度和歌山県一般会計補正予算
議案第104号 令和2年度和歌山県立こころの医療センター事業会計補正予算
は全会一致で原案可決
請願に対する審査
請願に対する質疑
《質疑》楠本文郎
副委員長
ひだか病院は1市5町で経営しているが、経営面は赤字である。
そのため、この1市5町に交付税の前倒し措置と一般会計から3億円を1市5町で賄うよう追加の補助を要望している。
新型コロナウイルス感染症対策により病床確保してきた県内の病院では、赤字となっているのではないか。
これは、中核病院の状況だけではなく、高度医療の病院など全ての病院がそのような状況ではないかと思っている。
一般外来も減った。これから新型コロナウイルスの第2波、第3波を考えたとき、これに対して、きちんとした支援、保障などが実現できるのかというところがポイントだと考えている。
お答えいただきたいが、国の2次補正の緊急包括支援事業でかなりの部分がカバーされている。それに基づき、今回の県の補正と追加補正があるが、これをもって病院経営も診療所についても立ち直れると考えているのか。
《答弁》 福祉保健部長
個々の病院の経営状況があるため、補正予算で全てがうまく行くかは分からない。確かに、行動自粛等があり外来控えなどで軒並み減ったということは承知している。
その中で、感染症病床を確保していた病院が、コロナ感染症患者を受け入れるために空床を確保してくれていた。また、動線確保のために空床を確保してくれていた。それに対して、1次補正では低い単価のままであったが、我々も国へ働きかけた中、2次補正で一定の単価アップが示されており、病床を一定数確保していただいたことと、診療を行っていただいたことのギャップは、かなり改善されるのではないかと考えている。
請願に対する採決
議請第2号 地域住民の医療・福祉を支える医療・介護従事者への支援を国に求める意見書の提出
を求める請願書
は不採択すべきものと決定
日本共産党 楠本文郎副委員長は採択すべきと主張
→ 楠本文郎の議案と請願の不採択に対する反対討論