2020年12月和歌山県議会
人権・少子高齢化問題等対策特別委員会 概要記録
・議案第144号「和歌山県部落差別の解消の推進に関する条例の一部を改正する条例」に対する審議
2020年12月11日
《質問》杉山俊雄
委員
インターネットが普及していないときは、公衆トイレなどに差別落書きがあったと思うが、そういう差別落書きを県が消しに行くことはあったのか。
《答弁》 人権政策課長
今年度も紀中地方でガードレールに賤称語が書かれたケースがあり、市町村と連携して消しに行ったケースがある。
《質問》杉山俊雄
委員
県が主体的に消しに行った事例はあるのか。
《答弁》 人権政策課長
県の施設の場合は、県の職員が消しに行くが、今年度は県の施設で発生した事例はない。
《質問》杉山俊雄
委員
インターネットでは県が削除しにいくと思うが、落書きとインターネット上の書き込みとの違いは何か。
《答弁》 人権政策課長
インターネットの書き込みの特性である拡散性、たくさんの人の目に触れる機会がガードレールの落書きより多いため、削除要請を行っている。
《質問》杉山俊雄
委員
一般質問では、拡散され被害が大きくなると答弁したが、被害が大きくなった例はあるのか。
《答弁》 人権政策課長
インターネットの書き込みを見て、噂話が立った事例はある。
《質問》杉山俊雄
委員
インターネットの書き込みの中で、人権侵害があったことはあるのか。
《答弁》 人権政策課長
人権侵害は、同和問題に限らず、外国人、障害者の問題等で誹膀中傷や個人情報が書き込まれているケースもある。
《質問》杉山俊雄
委員
書き込んだ人を特定して、これは人権侵害だから消しなさいと言った例はあるのか。
《答弁》 人権政策課長
インターネットの書き込みに限ると、相手の特定は難しいところである。ただ、部落差別に関する書き込みは、県からプロバイダや法務局へ削除要請を行っている。
《質問》杉山俊雄
委員
再度聞くが、書き込んだ人が特定できて、これは人権侵害だから書き込みを消してほしいといった例はあったのか。
《答弁》 人権政策課長
書き込みを行った相手が特定できて、指導を行ったケースは今のところない。メールを使った部落差別で相手が特定できているケースがあり、説示を行っているところである。
《意見》杉山俊雄
委員
差別落書きなどをしてはいけないと当然思っている。しかし、今の条例でも削除要請はできるし、実際に削除要請をしている。プロバイダの責務を規定して、さらに強力に削除要請するとしても、県の判断とプロバイダの判断が違い、全てを消しにいくことは現状では難しいので、あえてプロバイダの責務を規定する必要はないのではないかと一般質問で主張した。
《意見》
委員
委員の意見は、難しいからそこまでしなくてもよいということか。
《意見》杉山俊雄
委員
全てを消しにいくことは難しいということである。
《意見》
委員
それでもやっていかなければいけないのではないか。我々の議員としての責務は何であるか。差別をなくすためにどのような事をやっていかなければいけないかということを、我々と県当局と一緒になって考えていかないと、いつまで経っても終わらない。難しくても挑戦していかなけれぱならないのではないか。
《意見》
委員
難しいからしないというのは、おかしい。するべきであると思う。もっと厳しくしてもよいと思う。
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議案に対する採決
議案第144号 和歌山県部落差別の解消の推進に関する条例の一部を改正する条例
は賛成多数で原案可決
日本共産党県議団
杉山俊雄委員は反対
→ 奥村規子 議案と請願の不採択に対する反対討論 録画中継(00:00~)
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