2023年6月県議会 議案に対する反対討論 奥村規子
  
  録画中継(16:20~)
                                                    
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 日本共産党から、議案第80号、81号、82号、84号に対する反対討論を行います。
 最初に、議案第80号は、職員の特殊勤務手当を廃止する条例です。新型コロナウイルス感染患者に接触する職員に支給される特殊勤務手当は、2020年2月から今年の4月まで、のべ6,718件、2363万円が支給されてきました。5月から新型コロナウイルスは5類感染症に移行されましたが、ウイルスそのものの危険性がなくなったわけではありません。現在でも高齢者施設でクラスターが発生した場合などには、保健師さんらが現地に派遣され、必要な対策をとることになりますが、特殊勤務手当は支給されなくなります。同じく、議案第84号は警察職員の特殊勤務手当の廃止です。警察職員の方々も、職務でコロナ感染者と接触せざるを得ない場合があると思います。特殊勤務手当は継続するべきと主張します。
 次に、議案第81号は県税条例の改正です。これには、森林環境税及び森林環境譲与税の施行に伴う規定の整備が含まれます。この税は、今年度末で期限切れとなる復興特別住民税の看板をかけ替えて徴収を続けるもので、森林の吸収源対策や公益的機能の恩恵を口実に、国やCO2排出企業が引き受けるべき負担を、国民・県民に押しつけるものです。森林整備は、安定的な財源である国の一般会計における林業予算と、需要のある自治体への地方交付税の拡充ですすめるべきです。
 最後に、議案第82号は、就学前の子どもに関する教育、保育等の総合的な提供の推進に関する法律施行条例の改正です。この中には、幼保連携型認定こども園の設備や保育に従事する職員を、他の社会福祉施設の設備や職員の兼務を可能にすることや、看護師等が代わって勤務できるようにする場合の、乳児4人以上という在籍要件を撤廃することが含まれています。いずれも、認定こども園の教育・保育の規制緩和であり、賛成できません。これまで国は、市町村の保育の公的責任を後退させ、規制緩和と企業参入を拡大してきました。これにより、保育園内での事故や園外での置き去りが増加するなど、保育の質が低下してきました。規制緩和中心の保育から保育拡充路線に転換するべきです。
 以上で、議案に対する反対討論を終わります。


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