議案に対する反対討論 2024年9月27日
録画中継(18:20~)
わたくし奥村規子から、議案第120号、議案第138号に対する反対討論を行います。
議案第120号は、令和6年度和歌山県一般会計補正予算案です。8月8日、宮崎県日向灘を震源とするマグニチュード7.1の地震が発生し、気象庁は南海トラフ地震臨時情報を初めて発表しました。
これについて、先日の総務委員会で危機管理部長から、県民の皆様に対し避難場所や避難経路、水や食料などの備蓄、家具の固定など地震への備えを再確認するよう呼びかけ、協力をお願いした旨の説明がありました。もちろん、県民一人ひとりが自身や家族の身を守るために備えることは必要ですが、まずは県としての備えを万全にしておくことが先決です。
現在、県で備蓄されている災害救助物資は30万食分の保存食品など、1日分となっています。市町村で1日分、個人で1日分の、合わせて3日分を確保することになっています。10月からは食品や飲料の値上がりが見込まれ、ただでさえ物価高騰で苦しい生活を強いられている方にとっては、個人で1日分さえ用意しておくことには限界があります。また現在、国からは1週間分の備蓄が推奨されていることからも、現状では足りていません。さらに、5月から能登半島地震を踏まえた防災・減災対策の検証が行われており、多くの課題が明らかになることと思います。
補正予算にはこれらの残された必要な対策は盛り込まれていません。臨時情報が発表された直後のこの議会でこそ、災害救助物資を十分に備蓄しておくための予算が計上されるべきではないでしょうか。
また、新型コロナ感染対策では、10月から65歳以上の方へのワクチンの定期接種が始められます。厚労省による自己負担の最大額7,000円に対し、和歌山県内は市町村によって3,000円にするとか、自己負担なしにするなどの市町村補助がありますが、県の補助はありません。またPCRなどの検査も有料となり、治療薬も高額のため受診控えが広がり、今年の感染第11波では感染者数の急増につながりました。公的補助を国に求めるとともに、県としても自己負担を軽減するべきです。
したがって、これらの事業が計上されなかった今回の補正予算には賛成できません。
次に、議案第138号「権利の放棄」は、和歌山県中小企業高度化資金で貸し付けた元金の残高1680万円の債権を放棄するものです。ゆがんだ同和行政のもとで行われた中小企業高度化資金貸付では、ずさんな融資審査と債権管理により、これまでも多額の債権を放棄してきました。とても県民の理解を得られるものではありません。
以上で反対討論を終わります。
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