激戦 和歌山県議選
子どもの医療費助成、森林・経済シンポ 無党派層と語り共同
2010年12月25日
和歌山県議選は定数が１増５減の４２になるなか、日本共産党は、有力候補ひしめく和歌山市での２議席と、海南市・海草郡、有田郡、西牟婁郡という定数２または３の選挙区での必勝で現有４議席から１増の５議席獲得をめざしています。
県議選で大幅議席増をめざす民主党は９月に現職１人、新人３人の公認と現職１人を推薦するなど１０人以上の立候補が予想され、自民党は、現職２７人の１次公認候補を発表し、海南市・海草郡や有田郡などで大量のポスターを張り出すなど支持基盤の崩壊に危機感をもって活動、公明党は「党再建第２弾」といち早く準備しています。
各選挙区の様相
【和歌山市選挙区】（定数１減の１５）
現職１６人の立候補は確実で、さらに知事選出馬のため辞職した前民主県議の出馬の可能性があります。日本共産党をはじめ、自民、民主、公明各党の有力候補がしのぎを削る激しい党派選挙が展開されています。
日本共産党は、藤井健太郎（５５歳）、奥村規子（５９歳）両県議の２議席確保と、非常にきびしい後半戦の和歌山市議選に勝利するため、得票目標の２万４,０００を正面に、前回得票（１万７,４９３）を大きく伸ばそうと、全市的な「くらしアンケート」を実施するなど奮闘しています。
【海南市・海草郡選挙区】（定数３）
３現職が立候補を表明。自民の２現職は、強い危機感を持ち多くのポスターを一気に張り出すなど無投票だった前回とは全く違う構えの選挙戦を展開。民主党は候補者を公募し現在未定ですが、市議や市幹部職員の名前があがったこともあります。
日本共産党の雑賀光夫県議（６６歳）は、幅広い経済人が参加した党議員団主催シンポジウムの成功や、３０代のお母さんたちが先頭に立つ子ども医療費無料化の署名運動の広がりなどを背景に、「前々回の得票（７,７５６票）は安定的でない」と得票目標を１万１,０００に設定し取り組んでいます。
【有田郡選挙区】（定数１減の２）
定数が１減り２になるなか、３人の現職の立候補が予想される大激戦の様相です。
日本共産党の松坂英樹県議（４９歳）は、保守・無党派の人々との共同をこれまで以上に広げ、元自民党支部役員や民主党を支持していた有力者も「今度は松坂さん」と応援。また後援会活動も広がり、世帯の６割に後援会ニュースをとどける地域もあり、後援会員による選挙協力も広がっています。
これらの背景には、東燃ゼネラルの雇用問題での奮闘や、松坂県議もいっしょになって取り組んだ署名運動により湯浅町で来年度から中学校卒業までの医療費無料化を実現、鳥獣被害対策など県民要求としっかり結びついた活動があります。
【西牟婁郡選挙区】（定数２）
自民現職が引退、民主現職は総選挙で衆院議員となり現職がいなくなるなか、前白浜町長や元自民県議、上富田町議が出馬を表明、前民主県議（現衆院議員）の長男の名前もあがったことがあり、定数２を４人前後で争う激戦が予想されます。
日本共産党の高田由一元県議（４６歳）は現在、ポスター張り出しで他候補を圧倒。１２月１２日の演説会では保守無党派の人々が多数参加し、白浜町元町議が「私は保守。自民党県議を応援してきたが今度は高田さんだ」と訴えるなど支援の輪が広がっています。
懇談・集いを各地で
この間、日本共産党は、農協や漁協、森林組合、地元企業家との懇談や、田辺市で県森林組合会長らが参加した「森林と林業の再生を考えるシンポジウム」、海南市で三つの商工会議所・商工会のトップが一堂に会する経済シンポジウムを成功させるなど、日本共産党と保守・無党派の人々の願いが響きあう出会いが広がっています。また、要求や政策、共産党への質問・疑問を出し合い少人数で語り合う「つどい」が各地で数多くとりくまれています。
要求では、子どもの医療費無料化の願いは切実で、海南市では人口の４人に１人が署名する運動に広がり、印南町では高校卒業までの無料化が実現しました。「企業誘致で外の企業に大きな税金を使うより、地元を応援してこそ和歌山が元気になる」と住宅リフォーム助成制度などを具体的提案をする姿に共感が広がっています。
定数２減のなか１議席増の４人が当選した今年４月の海南市議選では、市民要求実現を前面にすえるとともに、元議員との積極的な対話活動が注目を集めました。党県委員会では、これまでにない幅広い層に支持を訴え、要求と政策を結びつけ、国政も含めた日本共産党の値打ちを前面に押し出した選挙戦、後援会員と協力して開く「つどい」の本格的取り組みなどを提起し、「勝利の可能性と条件を広げ、なんとしても５予定候補の必勝を」とよびかけています。
和歌山県委員会ＴＯＰ