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2004年12月01日 | 【 3.月刊『お前だえよ!』 】 |
2001年8月号 御坊にあった幻のお好み、せち焼き
6月から月1回、和歌山放送で日曜日のお昼、2時間のコーナーをやらしてもらってるん。タイトルは、「しそまるのおいやん、おばやん、きのくにやん」。
内容は、僕が気になるありとあらゆるモノを取材し、面白おかしくおしゃべりするってコーナーなんです。
その企画で、御坊に幻のお好み焼きがあるとの情報をキャッチ!探究心旺盛な僕と担当ディレクターの田尾君は、早速御坊に向かうことにした。“食”に対しては並々ならぬ執着のある2人。特に田尾君は100キロを越す巨体で、広島焼きの“つかさ”で麺8玉入りをペロリと20分で食べてしまう、底なしの胃袋の持ち主である。
どうしてもその幻のお好み焼きを食べたいと、期待に腹を空かして小雨まじりの御坊の商店街で早速聞き込み開始。とりあえず、開いてる店屋に飛び込みで聞いてみると、ウワサ通り“せち焼き”という他の町ではないメチャクチャうまいお好み焼きがあるという。ますます期待にお腹が減って来る。
昔は“やました”というお店だけやったんやけど、最近はそれをマネてるとこもあるらしい。行くなら“やました”! 誰もがそう口を揃えて言う。しかしよう閉まってるらしい。ここまで来たら絶対にせち焼きを食べたい! たとえ閉まってても無理やり店を開けてもらって焼いてもらおう!と、意気揚々とその店を目指した。高鳴る鼓動を感じながらせち焼きの元祖“やました”の前に立った時には、武者震いすら覚えていた。
我々の心配していた閉まってるってことなく、年期の入った暖簾が揺れていた。いざ出陣。恐る恐る中へ入ってみると普通のお好み焼き屋、と何気にお品書きを眺めていたその時、“せち焼き”と書いてあった。ちなみにブタ入りはブタせち、イカ入りならイカせちと書いてある。手短に取材交渉し、早速作ってもらうことに…。
すると、目の前の鉄板にたっぷりのラードを落とし、焼きそばを焼き出した。「え? あの~せち焼き頼んだんですけど」と言うと、まぁ見てなーよーと言わんばかりに、ニヒルな笑顔をするおばちゃん。無言の返事に黙ってさらに見ていると、焼き上がったそれをドーナツ型にして、玉子を2個わって、グチャグチャ々々。あっという間にモダン焼きのようになった。後はお好み焼き同様、ソースにマヨネーズを塗ったら出来上り。
これが幻の?と口へ入れた時、僕にとんでもない衝撃が走った。「うまい!」、いったい何を入れたらこないになるの?という疑問が湧く。だって作る過程を1から見ていた分には、特別なものは入れていないとわかっているから。
食感はふわっとしていて、それに焼きそばが絶妙に玉子に絡まっている。ちなみにせち焼きとは、和歌山弁の“せちがう”から来ているという。玉子の固まり具合が命。これを作れるのは私だけと豪語するのは、鉄板に向かって40年になる恩年72歳の夏子ばあちゃん。もちろん、せち焼きの生みの親である。
週休2日。それも営業日も午後3時までで、土日は一見を避けるため、暖簾を入れてやってるという。まさしく幻のせち焼き、これは食する価値ありやで~。
Posted by sisomaru at 2004年12月01日 17:49
よせられたコメント
やましたの三代目に就任した、夏子おばあちゃんの孫です。
このたび、新装開店いたしました。
Posted by: 西谷実紀 at 2005年08月09日 23:13
久々に食べてみた~~~いです!
おばあちゃんもお元気そうで安心しました。
「せちやき」最高!やましたばんざーい。
Posted by: 桂枝曾丸 at 2005年08月12日 23:56
なにっ!またいかねばっ!
師匠、突撃準備をっ
Posted by: 田尾誠之 at 2005年08月13日 23:55