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2004年12月01日 | 【 3.月刊『お前だえよ!』 】 |
2002年5月号 見つけた!美味しい居酒屋「三八波」さん
ある日の深夜、僕はせせらぎ公園近くにある、今や全国的な知名度を誇る、中華そばと斜めの店内でおなじみの「まる豊」で1日の疲れを癒そうと呑んでいた。この店に通い出してはや10年、身を傾けながらコップをくゆらすのもすっかり板についてきた頃である。
この日もコップ酒を呑みながら、まる豊夫婦相手に世間話に華をを咲かせていた深夜一時すぎ、笑顔が素敵なひとりの男性が入ってきた。斜めの店内にも慣れているみたいでしっかりした足取りで空いてた僕の隣へと座った。熱燗を注文し、つまみを一つ取り何やら大将と親しげに話し始める。観る所あまり僕と年も変わらない様なのだが、サラリーマンの様にはみえなかった。
「あっこの人知らんかな?」と大将。実はまる豊の大将のこの台詞を聞くといつもドキっとするのである。まる豊と僕は今では親子のような間柄。それにこの夫婦は大変ヒトが良く、面倒見がいい。だから、僕の事でもよかれと思い宣伝してくれてるのであるのだが、、僕にとったら突然の認知度テストの様なものでドキドキもん。
以前にも苦い経験がある。「知らんかいな?この人、今売れてきとんさな~」と満面の笑顔で問い掛けると、「さあ?」とお客さんが僕の顔を覗く。僕としたらどうしてええのか判らなく微笑で愛想を振る。すると大将がちょっと強めの三重弁で「え!あんたらどっから来たんさな~この人、和歌山ではちょっとした有名人さな!」僕にとったら針のムシロ。すましてはいるが、心の中では「知ってるちゅうて~」と叫んでいると「いや僕ら和歌山ですけど、知りませんわぁ」なんてお客さんがいうと「え?知らんかさな、、」とニガムシをかみながら中華そばを作って、そのお客さんにもよそよそしい大将。僕としたら子供が寝小便を見付かった時みたいにその場から逃げ出したくなった・・・そんな経験。
故に今回もドキドキしてすましていると、横に座っている人が「あっ枝曾丸さんや!」とびっくりしている。まる豊の大将からしたら100点満点の答え。ちなみに、ここ最近勝率をかなり上げているので僕としたらホッとしている。
それがきっかけで横に座っているせいもあり、話をしていると和歌山駅の東口近くで、「三八波」という店を経営しているという。さらにびっくりした事は、当コラムのイラストを書いているつっちいと幼馴染みという。以降話も弾み、二人ともグイグイと熱燗をの呑み続け、閉店時間をとっくにオーバーしてしまい、「さー帰ろか!」と言うたんが夜明け前。次回の再会を誓い合いフラフラになって帰った。
しばらくし、高校時代の友人と会う機会があり、その「三八波」へ行ってみた。すると、平日にも係わらず広い店内は満席。辺りを見渡してると、一緒に呑んだ三八波の大将が僕らを見付け、座敷へと案内してくれた。席につきメニューを見るとこれまたびっくり、地酒や焼酎の豊富なこと。現在、福島県に住む友達もこれには大喜びし、幻の焼酎を次から次へと飲み干した。魚もうまいし、料理もバラエティに富んで実に楽しい。酒飲みの心をくすぐるお店だった。
それから数日後、じゃんじゃん(横丁)のティトゥルタトルへ行った時の事。マスターのクマさんが和歌山で気軽に行ける美味しい居酒屋さんを探しているとの会話をしていると、同じカウンターに座ってた女の子が「それやったら三八波ええで~」と話し掛けてくるではないか!偶然とは云えすごい人気である。
若干35歳が取り仕切る三八波さん。同年代と云う事もあり、僕は心からエールを送りたい。
Posted by sisomaru at 2004年12月01日 18:18