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2004年12月01日 | 【 3.月刊『お前だえよ!』 】 |
2002年12月号
先月号で告知させていただきました、地元での年に一度の独演会「わかやま芸品館」が去年を大きく上回る400人のお客さんに来て頂き大入り満員で大成功でした。
終わってから、アンケートに目を通していると「アガサスをみて来ました!」って方もいたりなんかして大変嬉しく思います。来てくれた方、本当にありがとう!!
こういう大きな会というのは、自分ひとりではナカナカ出来る事ではない。お客さんと裏方でセッセとお手伝いしてくれる友達があればこそだと実感する。地元の会だからこそ感じる有難さである。
毎回、お手伝いしてくれている仲間には、以前‘てきゃFM‘という僕が主宰するミニFMのメンバーも参加してくれている。僕にとって大事な存在なんだが、その中で大西勝也という僕の高校時代の後輩がいる。彼との出会いはこの「てきゃFM」のメンバー募集の告知を見て尋ねてきたのが最初。即興ソングを武器とするストリートミュージシャンである。一見すると物静かな感じの男だが、ギターを引き出すと人が変わったかの様に目の前に居る人を歌にして即興で唄いだし、周りを明るくする。
僕の先輩に桂文福さんという同じ和歌山出身の落語家がいるがイメージが何だかよくかぶる。文福さんも学生時代、内向的で人と話するのが苦手だったらしい。それから大阪へ就職し、休みの日に何気に見に行った寄席の舞台でたった一人で人を笑わす落語家に憧れプロになってしばらくした頃、自分自身にある特技がある事に気づいた。それは、即興で河内音頭を唄う事。面と向かっては言い出せない事でも音頭に乗せて唄うと次から次へ言葉が沸いてくるのだという。これは、すごい特技である。大西と文福さんを比べるというのはどうかとは思うが、何かしら共通点がある人物ではないかと思う。そんな大西はとにかくギターを常に持ち歩いている。まるで体の一部のように。普段は和歌山駅で足を止めてくれる様々な人に唄ってる。彼の歌詞には一つの特徴がある。それは、和歌山の地名がよく出てくる。
その代表的なのが、「七曲ブギウギ」。僕も一度聞いて以来、耳について離れない。
三年前、この歌を七曲商店街の祭りで彼が唄ったところ自分もびっくりするぐらい盛り上がり、それから七曲商店街では毎日開店時間になれば、アーケードにこの歌が鳴り響き、おっちゃんおばちゃんが口ずさみながらシャッターを上げてる位、七曲では大ヒットしている。どんな歌か聞きたい人は是非行って聞いてみては?
その他、WTVでよく宣伝している携帯電話仙台屋のCMソングとか、頼まれてないのに勝手に作って唄っているリーガスのコマソンとか、一緒にいると実に楽しい。
将来は、CMソングを作れるコピーライターになりたいと夢も大きい。
最近、和歌山でもよくストリートミュージシャンをよく見かけるようになった。僕ら学生の時には見かけなかった光景だ。
ある夜、彼が和歌山駅前でやってる時、疲れきったサラリーマンのおっさんたちが立ち止まって聞き入っている。懐かしんでるのか、共感するものがあるのか様々だろうが。
そんな姿を偶然目にしたとき僕はなぜかしら嬉しくなった。がんばれよ!そして俺もがんばろうと、遠くからエールを送った。
Posted by sisomaru at 2004年12月01日 18:26