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2004年12月01日【 3.月刊『お前だえよ!』 】

2004年4月号 CD和歌山弁落語発売!これが和歌山流・笑いと興奮感じてください

 春は何かと始める時期である。僕も自然の流れに逆らう事なく、座布団に座り幾つもの可能性を探している。

 大阪に今200人もの落語家がいるが皆それぞれ個性豊かである。僕の場合は、近年新作落語に自分の全勢力を費やしている。それがマエオカ氏とのコラボレーションである「和歌山弁落語」であったり「河童女房」や「なまず」と言った人情落語である。

 ・・・以前このぺージでも書かしてもらったがきっかけは何といってもマエオカ氏との出会いからである。それぞれの個性を生かして一本のネタという作品にしていく。古典落語を自分のものにするのとは別の楽しさがある。なんせ何にもないところから創るのだから時間は掛かる。しかしそれを舞台で演じてお客さんに喜んでもらうと凄い充実感がある。・・・今では病みつきになっている。

 その一つが「和歌山弁落語」である。地元の言葉のおかしさを共感出来るというも同じ土地で育った二人だからこそ出来たアイデアである。

 和歌山弁落語には幾つかのこだわりがある。一つは「今使われてる和歌山弁」である。和歌山は城下町な故、古い情緒ある言葉が沢山ある。それをあえて使わないのは、これからも創り続けていくこの落語は現在を舞台にしている、していくからである。大衆芸能であるはずの落語なのに、特に若い世代からは古いだの難しいだの実際足を運んで観に来てもくれていないのにそういう事を耳にしたから。一度足を運んでくれたら必ず喜んでくれるよう僕たちも努力はしているのだが。そこでリアルに噺を感じてもらうに今実際使われている言葉に拘ったのである。
 そして二つ目は、おばちゃん姿である。この落語のテーマはおばちゃん。全三作あるが男の人のセリフは出てこない。どこの土地でもそうだが、おばちゃんの行動はとても面白い。大阪やったらオバタリヤンの漫画でも象徴されるようにおばちゃんをみれば土地の文化や風土がわかる。和歌山でもそうである。大阪のオバタリヤンみたいなヅケヅケと人を押しのけてというのとは違う独特な行動パターンがある。これは和歌山人しか描けないところだと自負している。それぐらい奥深いと思う。単に大阪の言葉を和歌山弁に直すだけではいけないという事である。

 ・・・色んなこだわりが一つひとつの作品として三年前から独演会で発表し続けている。初めておばちゃん姿で舞台へ出た時の事は今も忘れない。
 突然のおばちゃん姿のコスプレに「この子どないしたん?」ちゅうような目で僕をみていた。ネタは「ぶらくり丁へ行ってくらっ」。おばちゃん二人がぶらくり丁へ買物に行くという噺。

 恐々みているお客さんが僕と一体になった、ある和歌山弁がある。それは「引き散らかしちゃあらいて~」というセリフ。それを言うや否やドカーン!っと想像以上の反応があった。それからスイッチが入ったように笑いがドンドン!!。予想以上のお客さんの反応に自身驚きながら舞台を降りるとマエオカ氏が涙ぐんで「よかった!」「よかった」と何度も言っていた。

 そんな和歌山弁落語全三作を収録したCDが3月21日に発売した。二年ぐらい前からお客さんから「何か形にしたものがないのか?」というありがたいお声を頂いていた。構想から一年ついに完成したのが現物となり届いた時は、なんだか気恥ずかしかったがとても嬉しかった。

 マエオカさんとの出会いの象徴として、又和歌山の皆さんに可愛がってもらってる証として僕自身大切な宝物になりました。是非御一聴くださいませ。

Posted by sisomaru at 2004年12月01日 18:37


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