2011年2月県議会 総務委員会 藤井健太郎委員の質問概要記録
1.補正予算等議案 2月23日
2.付託議案審査等 3月 4日
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2月23日 補正予算等議案

《質問》 藤井健太郎 委員
 国体関係の基金への積立の減額について、企業・団体に対する募金活動は、なかなか集まりにくいということで、開始時期をずらすということだと思うが、4807万9,000円を減額することによって、新年度の予算やこれからの事業について、何か影響は出ないのか。この基金の果たす役割はどういうものか。

《答弁》 国体推進監
 和歌山県スポーツ振興基金への積立を予定していた募金については、企業募金の開始は経済情勢等から勘案して、まずは一般募金から始めるということになったものである。
 募金の使途については、ボランティアの経費などの業務に充てるものであるが、今後、企業協賛や企業募金をいつから開始するかの検討を進め、最終年度までには企業募金と企業協賛を開始することとしており、経費的には集まる募金の多寡にもよるが、基本的にはそういった形で使っていく予定であるため、今回の開始時期を遅らせることによる影響はないと考えている。

《質問》 藤井健太郎 委員
 交通対策費について伺いたい。「人口減少地域等交通活性化・再生支援事業」はコミュニティバス等導入に対する補助であるが、450万円の減額となっていることについては、今年度活用の予定がなかったためと聞いている。
 各自治体において、限界集落、過疎地域などにおける交通機関の確保が重要な課題となっている中で、この補助金が使われないというのは市町村の要望とうまくかみ合っていないと考えるが、改善する余地があるのでは。担当課としてどのように考えているか。

《答弁》 総合交通政策課長
 現在、18市町村の交通機関がないところでコミュニティバスを運行しており、県はコミュニティバス等の車両購入費用に対し、単独で補助している。
 市町村をまたがる生活交通路線は国と県が補助を行い、市町村の中を走るコミュニティバスは市町村が主体となって運営している状況であるが、コミュニティバスの運営には、将来的な経費負担などの課題があり、利用する住民と時間をかけて話し合う必要があるため、今年度はたまたま活用されなかった。
 なお、国において一定の要件によりコミュニティバスの運行に対する補助制度が検討されており、今後この制度を活用できるよう進めていきたい。

《要望》 藤井健太郎 委員
 住民の交通権、いわゆる住民が買い物など外出することの権利が言われてきているが、自治体がそれに対する補助を行う意義もある。マッチングをし、活用できるような研究をお願いする。過疎対策事業との関係もあると思うが、せっかくの予算、事業であるので有効に活用できるようにしてもらいたい。
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《質問》 藤井健太郎 委員
 鳥インフルエンザについては、全庁あげて被害の拡大防止に向けて万全の対策を講じるとのことだが、具体的にどのようなことか。

《答弁》 危機管理局長
 今、殺処分を始めているが、本庁の鳥インフルエンザ対策の企画管理に携わらない部署から応援をもらい既に昨日から始めている。
 那賀振興局は殆どの職員が出払っている状態で、伊都振興局からも交通整理に出ており、他部局からもどんどん応援を出してやっているのが現状である。
 疫学的なことは畜産課で行っており、健康管理では、現場では医務課が、帰ってきた職員については、職員厚生室が行うというように、全て役割分担がマニュアルにより決まっており、その調整は危機管理局で、マニュアルに従って取り組んでいる状態である。

《答弁》 危機管理監
 今の答弁は、防疫対策を重点的に回答したが、全庁挙げての主旨は各部共に業務の分担を持っているということであり、そのマニュアルに規定されている。例えば総務部だと、私学を担当しているので私立学校に対する指導であるとか、そこで飼っている鳥類の管理指導をしたり、商工観光労働部では、産業対策として今後どういうことへの手当てが考えられるのかとか、教育委員会では学校での生徒指導とか、そういう意味で全ての部がそれぞれの業務を担当して全庁的に取り組んでいる。
 ただし、メインになるのは、農林水産部の畜産課で、インフルエンザウイルスを撲滅、制圧の防疫対策がメインとなる。
 また、県土整備部は消毒ポイントでの消毒を業務として遂行している。

《質問》 藤井健太郎 委員
 迅速な対応とは思うが、何処で発生するのか分からない。
 半径10キロ以内については移動禁止であるとか、10キロ以内の家きん調査、家きん業者に対しては検査に入るとかがあるが、その10キロ圏外のところでの対応はどうか。

《答弁》 危機管理局長
 養鶏業者に関しては、県の方から消毒液を配付し、既に現場では家畜業者が消毒作業をやっているが、更に強化することとしている。
 目視による検査、網が破れていないか等検査を、当然全農家に対して引き続き行っている。

◇ 議案に対する採決

議案第17号 平成22年度和歌山県一般会計補正予算
議案第22号 平成22年度和歌山県職員住宅特別会計補正予算
議案第26号 平成22年度和歌山県市町村振興資金特別会計補正予算
議案第27号 平成22年度和歌山県自動車税等証紙特別会計補正予算
議案第28号 平成22年度和歌山県用地取得事業特別会計補正予算
議案第29号 平成22年度和歌山県公債管理特別会計補正予算
は全会一致で原案可決

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3月4日 付託議案審査等

《質問》 藤井健太郎 委員
 広報紙刊行事業について、1億144万7000円の予算であるが、県民の友は県の情報を載せる大変大事な広報紙だと思う。県内の全世帯に配布することがうたわれているが、県内の全世帯に配布しているのか。

《答弁》 広報課長
 広報紙については、可能な限り全世帯に配布をしたいと思っている。配布については、和歌山市は和歌山市の市自治連絡協議会、それ以外の市町村については市町村に依頼しているが、その中で、全く漏れがないかと言うと、必ずしもそうとは言えない部分もある。個別に我々に入っていないという申し出があった場合には、市町村に依頼して別途配布してもらうというやりとりを常にしている。

《質問》 藤井健太郎 委員
 全世帯とはどのくらいあって、どのくらいの世帯まで配布していると把握しているのか。

《答弁》 広報課長
 38万9,000世帯平均で配布している。住民台帳上の全世帯数は把握をしていないが、自治会を通じて基本的に配布をしている。自治会に入られていない方については、別途直接配布をするということも依頼している。

《質問》 藤井健太郎 委員
 県内の全世帯に配布するための費用であるが、今話を聞くと可能な限りという話があった。
 どれくらいの世帯に配布しているのかということを掴んでほしいが、せっかく予算を組んでいるので、全世帯に配布していないとすればどのような手立てが必要なのかというのを把握して対策をとってほしいと思うがどうか。

《答弁》 広報課長
 市町村でも広報紙を配布している。反対に言えば、市町村が広報紙を配布している分については、県の広報紙もすべて配布されている。そうしたなかで、県の広報紙が入っていない、市町村の広報紙も入っていないという申し出が県に直接ある場合もあるので、その情報を市町村と交換しながら可能な限り配布をしていきたいと思う。

《質問》 藤井健太郎 委員
 可能な限りということであるが、実数(実態)をつかんで欲しいということを言っている。自治会配布になっているが、自治会に入らない方が増えている。そうすると、市報も入らないし、県の広報紙も入らないということになってくる。
 いろんなところで地域にも支障が出てきている。自治会には、配布手数料が入ってくるので、それを使って全世帯に配布をしようと努力もしている。市、県が発行主体でもあるし、県民、市民の全世帯に配布するという立場を持ちきってもらった上で、どういう手立てが必要なのかということも、実数をまず把握するところから始めていってもらいたい。
 「可能な限り、可能な限り」配布する努力をやっていくということであるが、全世帯に配布するための経費であるから、可能な限り配布するための経費なのか、可能な限り配布するために努力するための経費なのか。

《答弁》 広報課長
 私たちが把握している限りということである。市町村についても、全世帯に配布をしたいという意向はもちろん持っている。その中で、先程、自治会配布ということで話をしたけれども、和歌山市については自治会に入っていない方にも、市のシルバー人材センターを通じて配布をするということで、必ずしも自治会に入っている、入っていないということだけで、配布している、していないということではないと承知をしている。

《質問》 藤井健太郎 委員
 実際に、38万9,000世帯あれば、どのくらいの世帯に配布をしているのかということをつかんで欲しいということを言っている。

《答弁》 広報課長
 これからも全世帯配布を目指して、100%を目指して頑張りたいと思う。

《質問》 藤井健太郎 委員
 頑張ってもらうのは結構であるが、どれくらいの世帯に入っているのかをきちんと掴むということをやってほしいと言っている。立場的には、全世帯に配布しなければならないのであるから、どのくらいの世帯まで配布しているかを掴むのはごく当然のことであると思うがどうか。

《答弁》 広報課長
 市町村の世帯数は、国勢調査で確定していくと思うが、基本的には全てに配布をする目標は共有をしていると思うので、さらに委員の指摘をふまえて全世帯配布できるようにやってまいりたいと思う。

《要望》 藤井健太郎 委員
 どこまで配布されているかを掴むことによって、全世帯への配布の努力の仕方も決まってくると思うので、広報紙がどこまで配布しているのかを掴むことから始めてもらいたいと思う。
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《質問》 藤井健太郎 委員
 国体まで、あと4年ということで、業務量もやらなければならない課題もたくさんあると思うが、国体準備課の今の体制はどうなっているのか。

《答弁》 国体推進監
 現在の組織体制としては、課長、副課長、主幹2名、班としては3班体制となっており、総務企画班は広報・課内庶務関係を、競技運営式典班は、スムーズな競技実施に関する市町村と競技団体との調整を、また施設班は、県有施設は勿論のこと、市町村有施設についても速やかな整備が進むように助言等を行っているという体制になっている。

《質問》 藤井健太郎 委員
 何人でやっているのか。

《答弁》 国体推進監
 課長以下19名である。

《質問》 藤井健太郎 委員
 教育委員会のほうもあるし、県庁の各部局にも国体推進員を兼務発令しているが、国体準備課は現状の19名のままで4年間やっていくということか。

《答弁》 国体推進監
 最終的には、かなりの数の職員体制にしていきたいと考えている。本年度は19名であるが、来年度は人事当局にも増員を要求しており実現できるものと考えている。
 今の時点では、最終的には何名ということは確定していないが、このように厳しい人員削減の中であるので、できるだけ効率よくやっていく中で体制を作っていきたいと考えている。

《質問》 藤井健太郎 委員
 今回の議案でも、知事部局で60人の定数を減らす、教育委員会事務局でも5人減らすということで、行革の方針通りに減らしてきており、このままいけば、知事部局でさらに130人を減らすという計画になる。国体推進監が最終的な国体の人員体制はかなりの数になると言ったが、県庁全体の業務と国体の関わりで、国体には、当然職員体制が必要になってくると思うが、他の部局の仕事も疎かにすることはできないので、知事室長として、今後の職員体制のもっていき方や仕事の進め方といった点で、何か考えはあるのか。

《答弁》 知事室長
 今後、2年間の人員削減は、新行革プランに則っており、持続可能な財政状況の前提としての職員削減であり、避けては通れないと考えている。
 新たな行政需要として、特に国体の開催が控えているといったことは承知しており、人員がどれだけあって、常時行っている事業見直しによってどれだけの人員削減ができるか、その兼ね合いをしながら行革を進めて行きたいと思っている。
 さらに、事業を選択するだけではなく、そのやり方についても考えて、職員の負担にならないように努力していかなければならないと考えている。

《要望》 藤井健太郎 委員
 人員的な面から言えばかなりタイトになってくるという気がするので、国体は県が取り組まなければならない課題であるが、県庁全体の仕事の中で目配りをしながら、人員体制の配置についても適切にバランスをよく考えてやってもらいたい。
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《質問》 藤井健太郎 委員
 地デジの問題について、企画部長からは、「誰もが安定した地上デジタル放送受信環境を整えることが出来るよう努めてまいりたい」とあるが、今回「努めてまいりたい」とニュアンスが変わっている。
 「誰もが安定した受信環境を整える」という意味は、各家庭において見られるようにするということか、もしくは電波を発信する方において完了すると言うことか。

《答弁》 情報政策課長
 安定した受信環境整備とは、住民が必要な設備を設置すれば、テレビを見られるようにするということである。補助金等を活用して、共聴施設改修や特殊なアンテナの設置などの対策により、受信環境を作るべく努力していく。

《質問》 藤井健太郎 委員
 アナログ停波により、今どんな問題が残っているのか。そして、それは7月24日までにすべて解決すると理解していいのか。

《答弁》 情報政策課長
 現時点で把握している課題として、共聴施設改修費の世帯あたり負担額が高額化する場合などがあり、国の暫定的難視対策をまずは利用していただく。安定した受信環境については、7月24日以降、国に対して負担軽減策を要望しつつ、対応していく。7月24日にテレビが見られない方が出ないよう、最大限努力していく。

《質問》 藤井健太郎 委員
 国の安定した難視対策とはどんなものか。

《答弁》 情報政策課長
 共聴施設改修における事業費の2分の1又は3分の2補助など、当初に比べ、手厚くなった。しかし、改修費が高額な場合で、世帯数が少ない場合については、世帯あたりの負担が重い。そのため、まずは国が用意した衛星放送の利用により、暫定的に対応する。恒久的な対策については、国も検討課題として認識しており、補助金の拡大等、負担軽減を国に要望しながら対策を講じていく。

《質問》 藤井健太郎 委員
 7月24日に間に合うのか。和歌山市内では、ビル陰難視で話がつかない、地デジが見られても途中で画面が切れてしまうなどの相談を受ける。いろんな問題が残っていると思う。どこまで各家庭がテレビを見られるようになったのかを把握しているのか。

《答弁》 情報政策課長
 安定した受信環境整備の恒久的な支援が、7月24日以降となる世帯は発生しており、国の更なる対策を求めながら対応することになる。7月24日時点でテレビを見られない方がいるのかという点については、そうならないよう、鋭意、地元説明会を開いており、また直前に難視が判明し、対策が間に合わない場合は暫定的な難視対策で対応する予定である。

《質問》 藤井健太郎 委員
 難視世帯にケーブルテレビが営業に入っているようだが、工事費とか費用もかかるし、これで見られるのかという不安もある。住民負担の軽減を図りながらということでは、ケーブルテレビに変えなくも大丈夫とか、地デジ電波が届くので安心ですよと説明できるのか。停波になった24日から抜本的に対策をとると言ったが、24日までにアナログ停波時に対応策が万全にできるのか。

《答弁》 情報政策課長
 現状では、24日にテレビが見られるよう、費用負担が困難な場合などは暫定的対策を行い、またケーブルテレビが利用できる箇所はケーブルの利用を住民の方にご検討いただく必要がある。ケーブルテレビでしかみられない場合もある。ケースバイケースの対応となるが、住民の方々への説明など、出来るかぎり対応していく。

《質問》 藤井健太郎 委員
 結局デジタル化で負担が出てくる。経済的に困難な家庭の場合もある。国策だが、県はそこをしっかりと、安心してもらえるような方策は行ってほしいがどうか。

《答弁》 企画部長
 地デジについては、相当早い段階から対策の必要性をPRしてきた。テレビなどの機器については、88%くらい対応しているが、一部見られない方もいる。国の補助を入れて共聴施設を作るなど、相当対応してきた。ただ、人口が少ないために共聴施設の負担が重い場合、衛星放送で当面5年間くらいは暫定的な対応を行うこととなっており、その間に解決をすることになっている。ビル陰による難視については、現在、一所懸命にPRをしている。国のデジサポについても、相談窓口にてどんどん相談をいただけるような体制をとっている。
 ただ、どうしても中には全く対応して頂けない方はいるかもしれないが、最後までがんばりたい。

《質問》 藤井健太郎 委員
 BS対応では5年間だが、受信料やアンテナの費用がかかるのではないか。

《答弁》 情報政策課長
 暫定的対策の衛星放送に関しては、機器は無償で国から配布となっている。

《質問》 藤井健太郎 委員
 J:COMなどが、デジタル対応を使った宣伝で地域に営業に入っているが、結局、家計の負担が増えてくる。家庭での負担を増やさずに電波を切り替えるのが大前提であると思う。そういうことでの取り組みは進めていってほしい。国に対してもきちんと対応するよう求めるべきと思うが、どうか。

《答弁》 情報政策課長
 ケーブルテレビ事業者によっては差があるが、国に要望し、地上波再送信のみの低額なサービスも提供されてきている。国に対しては、今後も要望を行い、県としてもできる限り努力していく。
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《質問》 藤井健太郎 委員
 コスモパーク加太についてだが、加太菜園が三期事業から撤退するということで、県が造成した10ヘクタールが空いた。21年度に撤退表明をして、5年間は賃料を払うという約定になっているが、この5年以内にその10ヘクタールをどうするのか。そのまま放置されてしまうのか、また新たな企業を誘致するのか。加太菜園も協力する、と聞いているが、現状と新年度の見込みはどうなっているのか。

《答弁》 地域プロジェクト対策室長
 三期事業部分については、約17ヘクタールあるが、企業誘致すべく、積極的に取り組んでいる。商工労働部とタイアップして取り組んでいるが、当室独自で今年度約120社程訪問し、問い合わせもある。
 来年度の見込みについては、今のところ、来年度に買っていただけるという具体的な話に至っているところはない。ただ、今も引き合いがあるところがあり、そことは継続的に謡をしてまいりたいと思っている。

《質問》 藤井健太郎 委員
 120社訪問して、進出に至らない理由は。

《答弁》 地域プロジェクト対策室長
 世の中の経済状況が良くない状況で、企業としては投資はするが、今まであちこち分散していた工場などを一ヵ所に集約する投資が主になっており、工場を新たに進出させる企業が少ない状況にあると思われる。それと、コスモパーク加太の特有の問題として、交通の便、つまり北インターまで車で25分かかること。また、水の問題もある。昨年問い合わせのあったところは、無料の地下水が欲しいと言われた。我々も専門家に問い合わせたが、地層自体が地下水を豊富に含むような地層ではなく、安価な水を確保するというのが難しいという状況である。

《質問》 藤井健太郎 委員
 企業立地用地に向かないということか。

《答弁》 企画部長
 今ある条件の中でいかに対応できるかということで一所懸命に取り組んでいる。潤沢な資金で基盤整備ができればそれに越したことはないが、県財政の問題もあり、今ある力の中でどこまで出来るかという事で一所懸命やっている。今年度もいくつか問い合わせがあり、対応しているところもあるので、もう少し長い目で見てくれれば、非常に有り難い。

《要望》 藤井健太郎 委員
 企業立地用地として、地形であるとか、交通の便であるといった点から見て、どういう事が考えられるのかを含めて議論してもらって、何か方法はないかを考えるので、今後とも議論していきたい。
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《質問》 藤井健太郎 委員
 職員定数条例の一部改正について聞きたい。知事部局で60人、教育委員会事務局で5人減員という内容になっているが、職員数の配置は、適材・適所で適正数を配置するということが原則である。一方で、最小限の経費で最大限の効果を出すということも必要であるから、常に事務事業の見直しや組織・機構の改革を行いながら、行政需要に見合った適正な職員数を割り出し、県民サービスの後退にならないよう配慮していかねばならないと思う。
 今回の条例改正での60人、5人という削減数の背景には、新行革プランでの知事部局の平成22年度削減目標の60人があるのではないか。先ほどの総務部長説明では、組織・事業のスリム化や効率化によって60人削減という説明であるが、これはプラン目標に従って機械的に60人削減したということではないのか。

《答弁》 参事(行政改革課長)
 職員数の見直しについては、従来より、不要不急の事務事業見直しや民間へのアウトソーシング等により人員削減に取り組んでいるところである。また、予算執行や重要施策に必要な人員について各部局から状況を十分に聴取し、その上で事業量に見合った人員配置に努めているところである。そういった中で、今回の60人削減を行ってきた。

《質問》 藤井健太郎 委員
 新行革プランでは、5年間で十数パーセントの人員を減らすとなっているが、過去の定数条例の改正を見ると、プラン目標どおりの定数削減が行われている。今回もプラン目標の削減数ありきで、後からスリム化とか事業見直しといった理屈を付けているのではないのか。

《答弁》 参事(行政改革課長)
 60人の削減は、新行革プランで設定している目標である。

《質問》 藤井健太郎 委員
 そういうことであれば、新行革プランの目標数が先にあって、それに合わせて内容を検討していくということなのか。

《答弁》 参事(行政改革課長)
 新行革プランの目標数を目指しているということである。

《質問》 藤井健太郎 委員
 新行革プランが先にあって、何人減らすという年次計画があって、それによってまず削減する人数を決め、それから内容を検討していくということか。先ほどの行政改革課長の説明では、その都度、行政需要などを見ながら、仕事量に見合った必要な人員数を出した上で、それだけ減らせるということを判断するということである。そうであれば、考え方が逆ではないか。

《答弁》 参事(行政改革課長)
 新行革プランの目標を目指して、業務の見直し等によって人員の見直しに努めているところである。

《質問》 藤井健太郎 委員
 新行革プランを推進していく中で、経済対策で多額の予算が付き、公共事業を中心に業務量も随分増え、繰越額も多額になっている。経済対策事業であるので、一刻も早く事業を執行し、景気効果を出すことが本来の目的である。また、知事室の審議の際には、今後、国体準備に向けかなりの人員が必要になるとの説明をしていたが、それぞれの行政需要を見ながら、どのように組織を改革し、適正な職員数を保っていくかという検討を毎年した上で、60人という数字を出しているのか。

《答弁》 参事(行政改革課長)
 60人という数は、新行財政改革推進プランの中で削減目標の年次計画として記載している数字である。

《質問》 藤井健太郎 委員
 職員数を削減する余力があれば、どんどん減らせばよいが、行政需要や事業効果をどう出すのかといったことを各部局へのヒアリングなどを通じて検討し、その都度、行政需要に見合い、かつ余分のない適正な職員数を確保することが必要であると思う。削減数が新行革プランどおりになっているのでどうなのかという思いがある。しかし、機械的に人員を減らしていくことで、再任用職員や非常勤職員といった定数外の職員が無制限に拡大していくことになっても困る。再任用職員や非常勤職員の採用数についてどのような規定をしているのか。

《答弁》 人事課長
 再任用職員については、原則、退職する者から希望があれば、再任用として雇用している。
 アルバイト職員については、各所属の適正な人数を人事課で判断して現在ほぼ各課に1名程度を配置している。

《質問》 藤井健太郎 委員
 総人件費抑制ということがベースにあり、新行革プランということで職員数の削減計画が作られているが、総人件費の抑制という点では、プランよりかなり前倒しになっており、今年度についても計画より前倒しで抑制が進んでいる。全体の経費とのバランスというより、プランによる削減目標が先にあって、その数だけ削減しているということではないのか。定数枠の決まっていない再任用職員や非常勤職員を無制限に広げていくということは、人事行政上問題があると考える。また、介護休業や育児休業する職員の代替に任期付き職員をあてているが、適切に任期付き職員を確保しているのか。年度年度の行政需要に対応していく上で、各部局へ十分ヒアリングし、必要な人数を出していくという人事行政のあり方はきちんとなされているのか。

《答弁》 人事課長
 アルバイト職員については、必要数を各課と協議し決定している。これまでの推移をみるとかなり減少してきており、平成22年になり落ち着いてきた。
 再任用職員については、再任用を希望する者については雇用しており、年金給付開始時期の延長に基づいて、順次、再任用される期間が延びて、年々人数が増えていたところであるが、現在5年間の雇用期間が定まったので、これから人数は落ち着くものと考えている。
 育児休業の代替職員については、職員が育児休業をしたい時に取れないという状態にならないように、原則、育児休業を取る者については、必ず代替職員の配置を実施している。例年同じような人数で、現在50人程度の育児休業の代替職員がいる。これは、ほぼ育児休業を取得している全員に配置していると考えて欲しい。

《要望》 藤井健太郎 委員
 人事行政は行政の根幹で、公務員が県民サービスの核になってくるので、減らせば減らすほど良いというものではない。県民のニーズに適確に見合った形の職員配置を、財政状況と見合わせながら検討して欲しい。

◇ 議案に対する採決
議案第56号 和歌山県使用料及び手数料条例の一部を改正する条例
については、賛成多数で原案可決
日本共産党藤井健太郎委員は反対。 雑賀県議の議案に対する反対討論

議案第33号 和歌山県職員定数条例の一部を改正する条例
議案第34号 知事等の給料の特例に関する条例の一部を改正する条例
議案第35号 職員の給与に関する条例の一部を改正する条例
議案第36号 一般職の任期付研究員の採用等に関する条例の一部を改正する条例
議案第37号 一般職の任期付職員の採用及び給与の特例に関する条例の一部を改正する条例
議案第38号 議会の議員その他非常勤の職員の公務災害補償等に関する条例の一部を改正する
       条例

議案第60号 包括外部監査契約の締結について
は、全会一致で原案可決

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2011年2月議会    藤井健太郎プロフィール、質問一覧