2021年12月県議会 総務委員会 奥村規子委員の質問概要記録
1130日(早期決議議案) 1214(付託議案審査等)

1130日(早期決議議案)
《質問》奥村規子 委員
 期末手当の引下げの提案だが、引下げ額は議案第143号、144号、145号全てでどれくらいの額になるか。

《答弁》 人事課長
 今回の引下げ額だが、教育委員会と警察本部を含む県全体で、約10億円と見込んでいる。また、知事部局だけで約2億3000万円と見込んでいる。

《質問》奥村規子 委員
 今回の引下げは、会計年度任用職員は対象になっていないと思うが何故か。

《答弁》 人事課長
 会計年度任用職員については。常勤職員とは異なり、1会計年度での任用となり、年度途中での手当の改定がなじまないことから、昨年度も次年度からの実施とさせていただいたが、今年度も同様に、期末手当の引下げを行わず、来年度の6月期から行う予定である。

《要望》奥村規子 委員
 6月期には実施されるとのことだが、会計年度任用職員は、支給額が低いため支給月数について配慮願いたい。

《質問》奥村規子 委員
 国家公務員においては、人事院勧告の実施に当たって、公務員の給与改定は民間給与に影響を与えるものであり、経済対策の考え方も踏まえつつ、本年度の引下げ相当分を来年6月のボーナスから減額することで調整を行うことを検討する等、大臣が発言している。こういった中、和歌山県として、どういう議論があって議案の提案をされたのか、この議案について人事委員会の考え方を聞きたい。

《答弁》 人事委員会事務局職員課長
 地方公務員法において、給与は、民間、国、他の地方公共団体との均衡を考慮しなければならないとされている。今回、国の法改正が遅れ、条例改正案は国の取扱いと異なる内容となっているが、他の都道府県の大半が本県と同様に12月のボーナスから改正を行うと聞いており、民間、他の都道府県との均衡が図られるという観点から、適当であると考えている。

《質問》奥村規子 委員
 総務大臣から「国家公務員の給与改定に関する取扱いの検討状況については、地方公共団体に対して丁寧に情報提供して参ります」との発言があったが、総務省からどのような説明があったのか。

《答弁》 人事課長
 総務省からは、その都度、検討状況について通知がなされている。

《要望》奥村規子 委員
 現下の和歌山県の経済状況において、期末手当の引下げが、個人消費の低下につながるとともに、コロナ対応・災害対応を行う職員にとって、労働の対価・評価としての給与・賃金が、引き下げられることを重く受け止めてほしい。

《質問》奥村規子 委員
 期末手当の引下げ月数について、知事及び副知事は0.1月分、一般職員は0.15月分であり、一般職員のほうが引下げ月数が多いのは何故か。

《答弁》 人事課長
 知事及び副知事は、期末手当のみ、一般職員は期末・勤勉手当が支給されているが、今回、人事委員会勧告において知事及び副知事と同様に、期末手当のみが支給される任期付職員の期末手当を0.1月分引き下げる勧告がなされていることを準用し知事及び副知事については0.1月分引き下げることとしている。

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議案に対する採決
議案第143号 職員の給与に関する条例の一部を改正する条例
議案第144号 一般職の任期付研究員の採用等に関する条例の一部を改正する条例
議案第145号 一般職の任期付職員の採用及び給与の特例に関する条例の一部を改正する
        条例

は賛成多数で原案可決
日本共産党 奥村規子委員は反対
奥村規子 人事委員会勧告関連議案に対する反対討論 録画中継
(6:00)

議案第140号 令和3年度和歌山県一般会計補正予算
議案第142号 知事及び副知事の給与その他の給付条例の一部を改正する条例
は全会一致で原案可決


1214日(付託議案審査等)
《質問》奥村規子 委員
 人事委員会勧告で報告した公務運営の改善とは、具体的にはどういうことか。

《答弁》 人事委員会事務局職員課長
 公務運営に関する人事委員会の報告は7項目ある。
 1つ目は人材の確保及び育成、2つ目は女性職員の活躍推進、3つ目は能力・実績に基づく人事管理の推進、4つ目は定年の引上げ、5つ目は執務環境の改善、6つ目は会計年度任用職員について、7つ目は服務規律の確保となっている。

《質問》奥村規子 委員
 今の7つに沿って、改善は課題もあると思うが、少しずつ前進していると受け止めてよいか。

《答弁》 人事委員会事務局職員課長
 改善は徐々に進んでいる。
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《質問》奥村規子 委員
 前回の投票率から5ポイント上昇と報告があったが、それぞれ選挙の関心度合いが影響していると思うが、要因はどうか。

《答弁》 選挙管理委員会事務局長
 先の衆院選は、全国的に投票率は上昇している。前々回の衆院選では、本県において、非常に天候が悪かった。今回は天候がよかったことにより、投票に行かれた方が多かったと思われる。また、我々も啓発に力を入れて取り組んでいるので、その点も影響しているものと考える。

《要望》奥村規子 委員
 各市町村においても、投票所に行くことが困難な高齢の方の送迎であるとか、移動投票所も少しずつ増えていると思う。そういった取組が、全県的に広がっていけばいいなと思う。
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《質問》奥村規子 委員
 一般質問の中で理事から、日本型IRは本来刑法で禁じられているカジノ事業が特例的に認められるものであることから、IR事業者には非常に高い廉潔性が求められているとの答弁があった。以前から申し上げているように、和歌山県は本来刑法で禁止されているものを進めるという選択をしているわけだが、それについて県民からいろんな不安を聞いている。
 そういった状況下で進める中で、12月9日に市民団体から和歌山市選挙管理委員会に、カジノ是非の住民投票を求める2万を超える署名が集まったと聞いた。立地市のその動きをどう受け取っているか。

《答弁》 IR推進室長
 約2万筆を超える署名が市の選挙管理委員会に届けられたことは承知している。ただ、カジノについて、賛成・反対の2択で聞くと、賭け事の嫌いな人間、私のように賭け事をしない人も、反対の声の方に手を挙げると考える。しかし、反対の人がいるからといって、ここでIR誘致を止めてしまうと将来の和歌山県の発展の機会が失われる。IRには経済的にかなり大きなメリットがあり、人口減少の抑制にもなる。利益得失を考え、県として今後も誘致を続けることは我々の責務と考える。ただ、IR誘致についてご心配、ご不安に思われている方々もいるのは承知しているので、そういった人達には、社会的リスクを徹底的に排除する手立てを講じているということを説明しつつ、理解を得つつ進めていきたいど考えている。また、IR整備法のそもそもの立て付け上、最終的にパブリックコメント、公聴会をして県民の方々の意見をいただきながら、立地市である和歌山市や県公安委員会の同意を得た後、最終的には県民の代表である県議会でご審議をいただくという非常に民主的な仕組みとなっており、法定手続上、民意の反映は十分できる。今後、市の方で手続が進められると思うが、県としては経過を十分に注視する。

《答弁》奥村規子 委員
 市の手続の話ではあるが、臨時議会が開かれるという流れになると思うが、立地市で行われる住民投票の結果、反対票が多くなれば誘致をやめるか。

《答弁》 IR推進室長
 一定、市民の皆さんのご意見は重要と考える。IR誘致を断念するかどうかは結果を見てから十分に考え判断しなければいけないと考える。

《質問》奥村規子 委員
 意見を尊重すると受け止めたが、それでよろしいか。

《答弁》 IR推進室長
 結果が出れば十分に尊重しなければならないとは考えるが、誘致を断念するか推進するかについては、県のほうで十分に検討・議論が必要と考える。

《質問》奥村規子 委員
 一般質問の中で理事から、IR事業者には非常に高い廉潔性が求められるとの答弁があった。今回、サンシティ会長の逮捕に至ったという意味では、予備調査では廉潔性を100%示せないということになり、事業に問題があるのではないか。

《答弁》 IR推進室長
 もとより自治体には捜査権がない。それを踏まえて、国の基本方針では「できる範囲で調査をしなさい」と記載されている。県でできる最大限の範囲で調査を行った結果、クレアベストを選定している。

《要望》奥村規子 委員
 自治体として取り組むことに無理が出てきていると考える。県民を巻き込んだ事業をストップしていただきたい。

《質問》奥村規子 委員
 もう一点は、エディ・ウー氏と面談すると一般質問で答弁されたが、役員が入れ替わっていることについて、どのように知ったのか。事前相談の上でということだが、どうやって知ったのか。いつから事前相談はあったのか。

《答弁》 IR推進室長
 エディ・ウー氏が代表取締役に就任したという経緯について、クレアベストニームベンチャーズの方から事業経験の豊富なエディ・ウー氏にお声掛けをして、経営強化の一環として代表取締役に就任されたものと聞いている。この過程において、県はクレアベストニームベンチャーズ及びエディ・ウー氏の代理人弁護士と十分に相談した上で、こういう形で経営強化をしながら進めていくと報告を受けながら、今の形にまとまっている。

《質問》奥村規子 委員
 エディ・ウー氏の予備調査の状況はどうなっているのか。結果が出ていればそれについても教えていただきたい。

《答弁》 IR推進室長
 エディ・ウー氏については県公安委員会に反社チェックもしており、それ以外の予備調査についても我々のアドバイザーであるEY新日本有限責任監査法人と一緒に進めているところである。ただ、現在のところエディ氏について適格性がないというような判断はしておらず、エディ・ウー氏と事業を進めている。引き続き、予備調査は区域整備計画が完成するまで継続的に行うものであり、何かあれば状況が変わってくるかもしれないが、現時点では適格性に問題はないと判断している。

《質問》奥村規子 委員
 予備調査の内容については公表するのか。

《答弁》 IR推進室長
 予備調査の内容については、たくさんの個人情報であるとか、法人・個人の権利、競争上の地位あるいは正当な利益を害するおそれがあるものも含まれており、現段階において積極的に県の方から開示するつもりはない。和歌山県の情報開示請求の手続にのっとって対応させていただきたいと考える。

《質問》奥村規子 委員
 予備調査が最終的に終了するのはいつの時点か。

《答弁》 IR推進室長
 特別委員会でもお答えしたと思うが、区域整備計画を完成して議案を上げるぎりぎりまで続けていきたいと考える。

《質問》奥村規子 委員
 そういった点でもこれまでの不安を払拭するのは難しいと考える。EY新日本有限責任監査法人とともに予備調査を進めているということだが、サンシティの会長の逮捕は分からなかった。こういうことが起こる事業であるから、県民の方は不安である。
 
先ほども言われていたが、公聴会も延期になった。今後の県民への説明について、日程的にはどのように考えているのか。

《答弁》 IR推進室長
 現在、事業者と協議を進めており、特別委員会で約束した1月末、これをできるだけ前倒しをして事業実施体制や資金調達の部分について固めていきたいと考えている。並行して、その2項目を除いた部分、区域整備計画の部分については完成を急ぎ、議会の皆様に早めにお示しをしてご説明をさせていただき、ご相談をさせていただいた上で、パブリックコメントや公聴会の日程を決めていきたいと考えている。現段階においては2月議会で議決をいただけるように、鋭意努力しているところである。

《質問》奥村規子 委員
 公聴会もパブリックコメントも行った上で進めていくということでよろしいか。

《答弁》 IR推進室長
 委員のおっしゃるとおりである。

《質問》奥村規子 委員
 区域整備計画を作る上で、事業者と県との関係はどうなっているのか。計画の状況や、資金のことなど融資のことをお聞きすると、県も事業者と一緒に行っているということで、共同して作り上げるということでは、かなり県がリーダーシップを取って行っているような気がするが、どのように作りあげていくことになるのか。

《答弁》 IR推進室長
 県は選定委員会で評価いただいた提案内容についてブラッシュアップを求めており、クレアベストニームベンチャーズについては一生懸命それをやっているところ。IR整備法で「区域整備計画は県と共同で作る」となっており、法律用語ではないが、我々は「ワンチーム」と、パートナーとして頑張っているところである。国の区域認定を勝ち取るために協力できるところはお互いに協力しているところである。銀行への訪問や企業訪問など、和歌山県にできる努力はすべからくすると我々は考えている。

《質問》奥村規子 委員
 中国の富裕層がどれだけ日本に来るのかどうかや、コロナ禍でのオンライン化など情勢の変化もある。中国からカジノ客を取り込む計画は成り立たないと考えるがどうか。

《答弁》 IR推進室長
 ターゲットの客層については計画の内容に関することであるため、現時点で公表することはできないが、最終的には区域整備計画でお示しずる。IRはカジノ施設だけで成り立っているわけではない。MICE施設やアミューズメント施設、そういったものが含まれる統合型リゾート施設であり、多様な国から多様な人々が訪問されるものと考える。カジノ施設についても中国人のみをターゲットにしているわけではなく、今の中国の状況を事業者にお話ししたところ、それについても事業者は理解しており、それを踏まえた事業の採算性を考えているところ。

《質問》奥村規子 委員
 どこからの訪問客をターゲットにしているのか。

《答弁》 IR推進室長
 先ほど申し上げたとおり、ターゲットの客層については計画の内容に関することであり、この場では控えさせていただくが、多様な国から多様な人が来ていただけるような、IRということを考えている。

《要望》奥村規子 委員
 先が見えない点でも非常に不安定な事業だと思う。世界的にも大手の事業者が撤退するといったことも起こり、国際会議場や展示場もバーチャルに移行するといった変化が見える。
 そういった中で、大規模な会議場等が本当に必要なのかなど、現実的でないところで計画されても不安がある。県民に理解を得ることも、日程的に非常に厳しい。和歌山県の将来を決める事業としては、非常に厳しいという状況を考えていただきたい。
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《質問》奥村規子 委員
 県のデジタル化の取組について、議案でもデジタルの様々なシステム更新があげられているが、県のデジタル化に関して個人情報の点について、影響等をどう捉えているのか。

《答弁》 情報政策課長
 DX・デジタル化というものの議論が進んでおり、総務部のほうで音頭をとりながら我々のほうでも、技術的な支援という形で連携しながらやっている。
 具体的にどういったものを想定されているか分からないが、当然個人情報の保護であったり、そういったルールはあるので、DXを進める中で疎かになることが決してないように企画部としても、連携を図りながらしっかりとセキュリティや個人情報の保護はやっていきたいと考えている。
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《質問》奥村規子 委員
 議案第148号「紀の国森づくり税条例の一部を改正する条例」について、これまで事業計画の中に不適切な事業もあるのではないかと指摘してきた。
 今回またこれを5年間延長するということだが、令和2年度紀の国森づくり基金県民意識調査において「制度を知らなかった」が70%を占めていることについて、どのように考えているか。

《答弁》 税務課長
 昨年度、森林整備課が実施したアンケート調査では、議員ご指摘のとおり、制度を知らないという方が75%近くいるということで、非常に残念に思っている。
 アンケート調査によると、紀の国森づくり税を継続していくことについて、賛成していただいた方が約75%近くいらっしゃる。紀の国森づくり税を知らない方々の中にも、紀の国森づくり税を使った森林を守るという事業に対して賛成していただいているということもある。
 ただし、紀の国森づくり税が和歌山県の森づくりに使われているということ、さらに、県民や企業の方々にご負担いただいているということについては、より多くの県民の方々に知っていただくことが重要と考えている。
 今までの周知方法として、県の広報誌、ラジオ、県ホームページ、パンフレット、封筒への印字というようなことを行ってきている。また、個人住民税の賦課徴収を行う市町村に対し、税額通知の中に紀の国森づくり税条例についで記載していただくよう依頼しているところ。
 ただ、アンケート結果の知らない方が多すぎるということに関しては真摯に受け止め、今後これまで以上に充実した広報活動を行っていきたいと考えている。

《要望》奥村規子 委員
 森づくりが防災等の面で大事であることは承知している。日本の国土を守っていくことを含め色んな事業を広げているかと思うが、税としては、コロナ禍で収入減になっている中で延長することには賛成をしかねる。
 紀の国森づくり税が始まるときに日本共産党県議団として、どういった計画を持っているのか、どういう形でこの税を使うのか、これは税務の話ではないが、こういうことがまだまだ県民に明らかにされていないので、一律に負担をかけるというのは賛成をしかねたと記憶している。
 今後ぜひとも、税ということでの意味等を周知、広げていただきたいと要望しておく。
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《要望》奥村規子 委員
 公立病院の病床確保の問題で、コロナ禍で緊急に病床を確保することによって他の患者さんへの影響が出た。また、看護師の勤務状況が2交代になってきている。2交代では12時間勤務となり、長時間労働になってきているのではないか。
 公立病院ということで、看護師や医師の実態を把握して、これからのあり方を検討されていくと思うので、感染病床の確保の問題についてもよろしくお願いしたい。
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《質問》奥村規子 委員
 10月3日の和歌山市六十谷の水管橋崩落の原因についで、県としてどのように考えているか。

《答弁》 災害対策課長
 和歌山市六十谷の水管橋の崩落については現在、和歌山市で委員会を設置し、調査していると聞いている。その結果を入手・確認し、今後の対策に生かしたい。

《要望》奥村規子 委員
 情報が分かり次第、教えてほしい。
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議案に対する採決
議案第148号 紀の国森づくり税条例の一部を改正する条例
は賛成多数で原案可決
日本共産党 奥村規子委員は反対
杉山俊雄議案に対する反対討論 録画中継(1850)

議案第141号 令和3年度和歌山県一般会計補正予算
議案第152号 和歌山県使用料及び手数料条例の一部を改正する条例
議案第154号 当せん金付証票の発売総額について
議案第156号 和歌山県民文化会館の指定管理者の指定について
議案第157号 和歌山県国際交流センターの指定管理者の指定について
議案第173号 工事請負契約の締結について
議案第178号 令和3年度和歌山県一般会計補正予算
は全会一致で原案可決



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