県職員の超勤手当未払い問題での報道、資料コーナー
 和歌山県では県職員の超過勤務手当が一部未払いの違法状態が続いており、昨年の決算委員会、12月議会で日本共産党県議団が取り上げました。その後、労働基準監督署が、昨年度の未払い賃金の全額を支払うことを是正勧告あるいは指導しました。人事委員会も是正を求める文書をだしました。残業手当の未払い問題では、厚生労働省(4月6日に)が、サービス残業をなくすための「通達」をだしています。和歌山県の超勤手当未払い問題は、5月24日、参議院総務委員会で日本共産党の八田ひろ子議員が取り上げ、遠藤和良総務副大臣は「正規の勤務時間を超えて勤務を必要とする場合は当然時間外勤務命令によるべきものでありまして、その場合は時間外手当を支給されるべきものである。」、片山虎之助大臣は「(残業を)したら、それは払うというのは、・・・・当たり前の話なので、そこはさらに徹底してまいります」と答弁しています。
 以下、同問題に関連する報道、資料などを紹介します。

村岡キミ子県議が2000年12月県議会で取り上げる
労働基準監督署が和歌山県におこなった「指導票」(3月15日)
労働基準監督署が和歌山県に是正勧告と指導(しんぶん「赤旗」4月6日)
和歌山県人事委員会が和歌山県総務部長にだした文書(5月2日)
和歌山県人事委員会が指導(しんぶん「赤旗」5月9日)
和歌山県総務部長が和歌山労働基準監督署長に回答した文書(5月14日)
参議院総務委員会での八田ひろ子参議院議員の質問(一部)(5月24日)


和歌山県総務部長が和歌山労働基準監督署長にだした文書(一部略

                  是正改善報告書

                                  平成13年5月14日
 和歌山労働基準監督署長 殿
                                     和歌山県総務部長
                                     稲山博司

 平成13年3月16日和歌山労働基準監督者労働基準監督官より改善指導を
受けました事項について下記のとおり是正しましたので報告します。

                        記
違反条項又は指導事項 是正改善状況 是正月日
時間外労働に
対する割り増
し貸金の適切
な支払いにつ
いて


県立医大附属
病院等に対す
る指摘事項に
ついて
  県の超過勤務手当に関するこれまでの経緯を
 踏まえ、平成13年度から超過勤務手当の適
 切な支払いが確保できるよう、指導に添った
 改善を図りました。



 改善に向け該当所属への指導等を進めてまい
 ります。



 13.4.1


和歌山/県職員サービス残業/県人事委員会が指導

 和歌山県職員の超過勤務手当て未払いの問題で、県人事委員会が指導したことが八日わかりました。県立医大付属病院、県精神保健福祉センター、県こども・障害者センターにたいして、時間外労働賃金の全額支給などについての改善是正を勧告・指導した和歌山労働基準監督署につづくもの。
 現業職員などをのぞく知事部局などの事務部門の県庁職員については、県人事委員会が管轄します。
 同委員会は、日本共産党県議団の申し入れにもとづき、「平成十三年(二〇〇一年)二月五日及び同年四月二十七日に調査したところ、労働基準法第三十七条第一項に基づく超過勤務手当の一部が支給されていない所属又は職員があること、また、平成十三年(同)三月十六日付けで和歌山労働基準監督署から改善措置をとるよう指導されていること等の報告を受けた」として、県総務部長にたいし、労働基準法にもとづいて適正な支払いを確保するため、改善措置をとるよう二日付けで指導しました。(しんぶん「赤旗」2001年5月9日)

和歌山県人事委員会が県総務部長にだした文書
                   和人委第63号  平成13年5月2日
和歌山県総務部長 稲山博司殿
                          和歌山県人事委員会
                           委員長 青木 孝祐
       
              職員の超勤手当の支給について

 このことについて、平成13年2月5日及び同年4月27日に調査したところ、労働基準法第37条第1項に基づく超過勤務手当の一部が支給されていない所属又は職員があること、また、平成13年3月16日付けで和歌山労働基準監督署から改善措置をとるよう指導されていること等の報告を受けました.
 本委員会としては、同手当の支給に関し、労働基準法に基づく適切な支払いを確保するため、改善措置をとられるよう指導します。」

和歌山/県、超勤手当未払い/労基署が是正勧告と指導/日本共産党県議団が通報

 和歌山県職員の超過勤務手当て未払い問題で、日本共産党和歌山県議団は五日、和歌山労働基準監督署の是正勧告、指導を明らかにし、全額支給を要求しました。
 同署が三月十六日付けで、県におこなった是正勧告と指導は、県立医大付属病院、県精神保健福祉センター、県こども・障害者センターについて、時間外労働賃金の全額支給や、医大病院の医師の宿直日数の減少などについて改善を求めたもの。党県議団は昨年十二月議会で質問(村岡キミ子県議)し、同署に実態を通報していました。
 県の未払い実態は、構造的で支払い方法も違法なもので、超過勤務手当てに予算の上限を設け、実際の超勤時間と手当て金額との比率を「充足率」という形で表し、年度末に「超勤清算」という名目で充足率に見合った額を支給するというものです。一九九一年から九六年までは五〇%そこそこか下回る状況がつづき、その後、上昇したものの二〇〇〇年でも九五%で全額支給に至っていません。村岡県議は「監督署が県行政に是正勧告や指導をおこなったことは、労働者の権利を守る上で画期的なこと。県は超勤手当をただちに全額支給すべきだ」と訴えました。
(しんぶん「赤旗」2001年4月6日) 

和歌山労働基準監督署が県にだした文書
               指導票
                          平成13年3月16日
  和歌山県総務部長
   稲山博司殿
                       和歌山労働基準監督署
                       労働基準監督官 (監督官名)
 あなたの事業場の下記事項については改善措置をとられるようお願いします。
なお、改善の状況については4月15日までに報告してください。

 指導事項

1,貴県機関の和歌山県立医科大学付属病院、和歌山県精神保健センター、和歌山県子ども・障害者相談センターについては、各所属労働者の時間外労働に対する割増賃金の所定賃金支払日時点での全額支給につき、指導を行っているところですが、同機関と併せ、その他の機関、部署につきましても、貴職において実態を把握されたうえ、本年度分の全額支給及び今後適切な支払いが確保されるよう改善してください。
2、和歌山県立医科大学付属病院に対するその他の指摘事項で未だに改善されていない事項についてもできる限り早急な改善が図られるよう努めて下さい。
 その他、貴県機関、部署において同様の問題がある場合は併せて改善を図って下さい。