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2003年12月5日
窯に原木を詰め終わり窯の口を閉じる作業をしていた。“ドボーン”大きな水音にびっくりして下の川をのぞいたら、なんと大きな角のシカ。川の中を川上に向かってジャボジャボと歩いていく。見ている私に気いついて私の目をじっと見て、あわてて引き返し向こう岸の竹藪の中に消えていった。
−真っ昼間にこんな所に出てくるなんて、きっと猟師にでも追われてたんやろな。もしかしたら鉄砲で撃たれて怪我してたかもしれん。うまいこと助かったらええけど・・・野生動物と人間との関係てむずかしいな−(案の定半時間ほど後、猟犬が来て竹藪を嗅ぎ回ってた)
2002年8月
窯の下を流れる川のアユの群をぼんやりと眺めてたら、突然ボチャーンと大きな水音がして群の真ん中に何かが落ちた・・・思った瞬間その何かがブルーの固まりになって飛び上がりあっという間に消えた。カワセミやったんや・・・素早いからわからへんかったけどアユをくわえて行ったんやろな。アユの群は何事も無かったように泳いでた。
2002年夏 窯の訪問者達

2002年5月1日
雨が降ったらサワガニが窯の周りにもよう出てくる。今日はなんとイモリまで登場や。窯は川から5メーターも上やのに・・・雨いっぱい降ったらどこが川かわからんようになるんやろか・・・。
2002年5月3日
木ごしらえの作業をしているすぐそばで、ピーピーと鳥の声。「あっメジロの雛や、かわいい!」。巣立ちしたばっかりで、うまいことよう飛ばんと小屋に迷い込んだらしい。雛が鳴くと外で親が応えてる。声のする方へ必死で飛ぶけど4〜5mで落ちてしまう。すかさず両親が飛んできて心配そうに見て励まし、またちょっと離れたとこから呼ぶ。なんと一羽は虫をくわえていて、その虫を見せては離れていく。何度となくそれをくりかえしながら、親子共々梅畑の方に飛んでいった。メジロの愛情あふれる子育てに感動!
2002年1月23日
窯のすぐ上にサル登場。柿の木に登ってるサルが、柿を食べながら「これは俺のんや、来るな!」とばかりにギャーギャーと周りのサルを威嚇してる。木の下には食べ散らかした柿がいっぱい。「さるかに合戦」みたい。あのサルはニホンザル?タイワンザル?タイワンザルを日本に持ち込み長年放置しておいて、自然交雑でニホンザル絶滅に繋がるからってタイワンザルや混血ザルを隔離しようとか殺そうとか・・・人間ってほんまかってやなあ・・・。
12月3日午前3時
昨夜から『ねらし』で窯に泊まり込み。夜中目を覚ますと何かがとことこ歩いてる。「あっタヌキ」寝ぼけまなこをこすり飛び起きて、懐中電灯で照らすと、タヌキの方も「あんた誰?何か用?」と言うように梅畑に座り込んでじっとこっちを見ている。「なんてかわいい!ラッキー!」
11月18日〜19日
昨夜は窯に泊まり、今日は早朝から延々と窯出し作業。今夜はゆっくりと寝たいところやけど、「獅子座流星群を見逃すわけにはいかへん」と、3時頃目ざましを鳴らしてとび起きる。外に出るやいなや、満天の星空をひゅーっと一本の光。ここと思えば又あちら・・・と見るのに忙しいくらい。椅子を出し毛布にくるまっていつまでもこの天文ショウに見とれている。宇宙を感じ、不思議な幸せに浸る。
10月
川の方で突然「バタバタ」と大きな羽音。びっくりして見ると大きな黒い鳥が2羽飛び立っていった。「カワウや。」初めて見る野生のカワウにわくわく。鮎食べに来たんかな。でもカワウは何であんな大きな羽音さすんやろ?いつも川に来るアオサギは、大きくても静かにふんわり飛んでいくのに・・・。
9月28日
やっと出会えたカワセミに・・・。窯の下を流れる川で、時々聞こえる「チー」という鋭い鳴き声は、カワセミちゃうかな・・・と思てたけど姿はなかなか見せてくれへん。今日はやったよー。川の上に張り出した枝にとまってる小さな鳥。「あっ」と思った瞬間、矢のように飛び去った。その背中の翡翠色のきれいなこと。また会えますように・・・。
7月
ふと小屋の天井を見上げたら、アレ?いつの間にか細長い口の付いた徳利のような物がぶら下がってる。ほんまきれいな芸術品。キイロスズメバチの巣やとわかり、しばらく観察。口の細い部分をふくらませるように巣を大きくしていく。ハチの数も増えてきたみたい。これ以上増えても怖いので、「かんにんやで」と言いながら殺虫剤をかけてしもた。
初夏
窯のトタン屋根で、ドタン(洒落ちゃうで)と大きな音。枯れ枝でも落ちてきたんかと見に行くと、屋根からズルズル、ドサッとヘビが滑り落ちて「えへっ落ちてしもた。かっこわるー」と、そそくさと姿を消した。上の桐の木から落ちてきたんやな。ヘビも木から落ちるんや・・・。
5月25日
原木の木ごしらえの合間、椅子に座ってCDを聞きながら休憩。ふと気い付いたら、膝に載せた帽子の上で小さいトカゲが首かしげてる。「キャー」と声あげるのが普通の女の子(?)なんやろけど、私は自然の一部と認めてもらえたようなうれしさで「あんた、私の足登ってきてくれたん?」と訊いてみる。この子には音楽聞こえてるんやろか・・・と、ちょっと大きい声で歌ってみる。一人やからええけど、こんなとこ知らん人が見たらどない思うやろな・・・。 |
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